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井浦新と考える、都市の暮らしを豊かにする家。〜植物と暮らす嗜み篇〜

話題の映画やドラマに次々と出演し、ファッションブランド〈ELNEST CREATIVE ACTIVITY〉のディレクションを手がけるなど、多岐にわたり活躍する俳優の井浦新さん。そんな井浦さんが、多彩な趣味を持つクリエイターをゲストに迎え、都市の暮らしを豊かにする「嗜み」について考える全3回の連載企画。舞台は、ヘーベルハウスの3階建て邸宅「FREX asgard」。第2回のゲストは、グラフィックデザイナーとして活躍する傍ら、植物愛好家としても知られる黒田益朗さんです。3階のベッドルームサイドのバルコニーに、ご自身が育てたミモザを持ち込んでいただきました。

photo: Satoshi Nagare / text: Tami Okano / styling: Kentaro Ueno / hair & make: Eriko Yamaguchi(Iura), Mayumi Murata(Kuroda)

都市にも小さな自然の営みがある

「FREX asgard」の3階。ベッドルームの両サイドには、オープンロッジアと呼ばれる壁に囲まれたバルコニーがある。そのバルコニーに並んだ鉢植えのなかで、井浦さんがまず目に留めたのは、蕾を付けはじめたミモザ。黒田さんが自宅のベランダガーデンで育てている植物のひとつでもある。

「FREX asgard」の3階のバルコニー
ベッドルームからアクセスできる3階のバルコニーにて。蕾を付けはじめたミモザについて、話が弾む。「マメ科ならではの細長い葉が繊細でいいですね」(井浦)

黒田

ミモザの香りは本当に素敵ですからね。花が終わると種がいっぱいできるのですが、その種から苗木を増やしたりもしています。葉だけでも十分楽しめる。ただ、ミモザは成長が早いので、バルコニーで楽しむなら、樹高を抑えるための剪定をこまめにしたほうがいいでしょうね。

井浦

黒田さんは都心の集合住宅のベランダで、30年近く庭づくりをしているとお聞きしました。植物と暮らすなかで欠かせないこと、心がけていることはありますか?

黒田

欠かせないのはやはり、毎朝の水やりですね。広さ28㎡ほどのベランダで、100種類くらいの植物を鉢植えで育てているので、水やりがすごく大事です。その時間は楽しみでもあって、水やりをしながら植物の状態を見ていくうちに、寝ぼけていた頭がスッキリしてきます。剪定して、観察して、自分がリフレッシュされていく。

井浦

わかります。僕はほんの少しですが、家に植物があって、水やりをしながら観察するのが朝のルーティンなんです。そうすると意識がクリアになっていくというか、何かひとつのことに集中していくんですよね。枝や葉の変化をキャッチすることで時間の流れを感じたり、季節を感じたり。目の前の植物だけではなく、今日は鳥が鳴いているとか、いろんなものの変化に気付く。それが全部自分に返ってくるような感覚があって、植物と向き合っている時間が、自分と向き合う時間になっている気がします。

黒田

ちゃんと見ると、昨日までの蕾が少し開いてきたな、とか、新芽が出てきたなって、気付きますよね。時間は動いていて、植物はちゃんと自分たちのリズムで命を育んでいる。しかも、朝の光ってきれいなんです。都会でも。そんなクリアな朝の光と意識だからこそ気付くこともあると思います。

井浦

花が咲いたらミツバチが来たり?

黒田

しますよ。ミツバチは、花が咲いてから2週間くらいの間に来ます。鳥も来ます。植物と暮らしていると、都市にもそういう小さな自然の営みがあるんだなと実感します。

「FREX asgard」3階ベッドルーム
バルコニーとフルフラットに繋がる全面掃き出し窓から光が差し込む、3階ベッドルーム。朝起きてカーテンをあければ、緑が目に飛び込んでくる。
「FREX asgard」の寝室
「毎日よく見ていると、変化に気付くし、それが楽しみになる。都市の暮らしだからこそ、植物のある風景に心が和む」(黒田)

植物と暮らすからこそ、感じられること

井浦

お仕事への影響って、どんなことがありますか?

黒田

庭づくりが仕事にもたらす影響は、あまり意識したことがなかったのですが、聞かれてみると、結構ありますね。自分の仕事はグラフィックデザインで、いわば平面の世界。それに対して庭づくりは立体的で、机に向かっている時よりも開放感があるので、思考のスイッチが切り替わります。あとは、先ほどの「観察」の話の続きで、庭は、自分がものを見過ごしてしまっていることに気付かせてくれる場所。植物に「ちゃんと見ること」を鍛えられているのかもしれません。

井浦

直接的ではないとしても、植物の造形が脳裏に焼きついていて、デザインのモチーフの中心になることもあるのでしょうか。

黒田

工芸家やデザイナーのなかには、植物の造形を積極的に取り込んでいる人もいますし、直接活かされることもあるとは思いますが、自分が一番取り込みたいのは「気配」なんです。影や木漏れ日や、音。例えば、風で揺れる葉っぱの音や花の重なる音。形はないのだけれど、それを何かデザインに落とし込めたらいいなと思っています。

井浦

素敵ですね。植物の形って、自然がつくる黄金比みたいなものがありますよね。日々見ているうちに、平面の構図にも自然と黄金比が描けるようになるんじゃないかと思っていたのですが(笑)、でも今、黒田さんがおっしゃったように、形そのものだけではなく、気配や音も、植物と暮らすからこそ感じられる、受けられる影響ですね。

黒田

自分にとっては、そういう形のない「気配」がものづくりの原動力になっているところがあって、庭から得ているものは大きいと思います。

ミモザの枝の剪定をする黒田益朗さん
慣れた手つきでミモザの枝の剪定をする黒田さん。使っている剪定鋏はイギリスのシェフィールド製のアンティーク。
井浦新さん
植物の「葉の形」を丁寧に見ていく井浦さん。趣味の登山をきっかけに高山植物や野生のハーブにも関心を持つようになったという。

庭を通して、人との関わりが生まれる

黒田

庭をつくることでより深まったこととして、植物画への関心もあります。30代の頃、イギリスに住んでいたことがあるのですが、今もイギリスのヴィンテージマーケットで古い図鑑から切り出された植物画を見つけては買い集めています。

井浦

特徴が細かく、正確に描かれていて、植物への愛を感じます。

黒田

特に、写真で記録される時代より以前のものは、樹木や草花をひとつのオブジェとしてどう捉え、伝えようとしたのか。すごく勉強になることが多い。ふだんから植物に触れているからこそ、凄さというか、観察の目の確かさや美しさをより強く感じることがあります。

井浦

黒田さんは長年、植物とともにあるので、振り返るのは難しいかもしれませんが、庭づくりをしていなかった頃と今の暮らしとで、変わったことや良かったことって、どんなことがありますか?

黒田

一番大きいのは関係性ですかね。自分と植物だけではなく、いろいろな人が庭を訪ねてきてくれたり、あまり接点がないと思っていた人とも好きな草花の話題で盛り上がったり。交流の機会や仕事以外での関係性が広がったことは確かです。

井浦

植物によって、人との関わりが生まれるということですか。

黒田

そうですね。庭を介して生まれる「人との関わり」が面白いし、それが暮らしを豊かにしてくれている気がします。庭づくりの相談を受けることも増えました。都心のバルコニーやベランダで植物を育てるのは難しそうだと諦めている方が、思いのほか多い。でも、自分も最初から知識があったわけではなく、育てながらわかってきたことばかりです。とても上手に育てている方にお会いすると、いろいろと教えていただくこともあります。

井浦

そうやって、人と繋がり、好きなことへの知見を深めていくことが、暮らしの楽しみ、そのものかもしれません。

井浦新さんと黒田益朗さん
2階のリビングにて。ローテーブルの上の球根はオランダ産のマジック・アマリリス。球根内の栄養分だけで開花する。「室内でも付き合いやすい植物からトライするのもおすすめです」(黒田)

都市を嗜む、都市の暮らしの理想解

1972年に発売された都市型住宅「ヘーベルハウス」は、堅牢な鉄骨の躯体と高性能建材「ALCコンクリート・ヘーベル」を要に、いのちを守り、暮らしを豊かにし、人生を支える「LONGLIFE」な家づくりを実践。3階建て住宅のパイオニアでもあり、これまで培った技術を基に、都市における理想の暮らしを追求した3階建て邸宅の最新作が、「FREX asgard」だ。

構造は、重鉄・システムラーメン構造。1階、2階それぞれに、空間の豊かさと暮らしやすさを両立した天井高2,560㎜を選択することが可能で、鉄骨造の魅力の一つである大開口のバリエーションも強化。同時に、開口部の断熱性を上げるなど、省エネ住宅の基準「ZEH水準」を上回る断熱等級6を標準仕様化としている。

外壁デザインは、地質構造の「柱状節理」をモチーフにしたランダム縦目地の「ランダムバーチカル」で、外壁色は、マットな質感の新色「レニウムブラック」。「柱状節理」の縦のラインが邸宅に伸びやかな印象を与え、「レニウムブラック」の重厚な黒が力強い存在感を醸し出す。

「FREX asgard」外観

井浦新と考える、都市の暮らしを豊かにする家。~蒐集と装飾の嗜み篇〜