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Tシャツには人が出る。〈PICON〉店主・宮武一昌

たかがTシャツ、されどTシャツ。Tシャツは、一枚一枚が持ち主の人生を雄弁に物語るものだ。〈PICON〉店主・宮武一昌さんにお気に入りのTシャツを教えてもらいました。

photo: Ding Ding / text: Shoko Yoshida / edit: Tamio Ogasawara

年を重ね、ファッション観と環境が変わり辿り着いた白T

若い頃はファッションに目がなかったかな。新宿の〈バーニーズ ニューヨーク〉で海外のハイブランド服をローンで買ったり、とにかく機能性よりもデザイン重視で服を楽しんでいました。でも、格好いい姿の自分を人に見せたいという気持ちより、自分が心地いいと思える服で過ごしたいという考えに年とともに変わっていって、今は〈カリマー〉のTシャツばかり着ています。

アウトドアブランドならではの軽さと動きやすさと吸水性が抜群にいいうえにデザインもシンプルだから、休日にお洒落して出かける時はだいたいこれ。それに今の僕には〈ピコン〉という表現の場があるのに、店の外でもさらに自分を主張していたらさすがにうるさい気がするので、無地の白Tで十分なんです。

〈カリマー〉のTシャツ
肩周りの手の込んだ縫製と、袖がすっと伸びたきれいなシルエットに惚れて2016年頃に購入。夏のハイキングなどでも重宝している。