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Tシャツには人が出る。伊勢ヶ濱部屋 部屋付き親方・間垣喜翔

たかがTシャツ、されどTシャツ。Tシャツは、一枚一枚が持ち主の人生を雄弁に物語るものだ。伊勢ヶ濱部屋 部屋付き親方・間垣喜翔さんにお気に入りのTシャツを教えてもらいました。

photo: Kazufumi Shimoyashiki / text: BRUTUS / edit: Tamio Ogasawara

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鳥取で夢見たストリートドリームを相撲で叶え、土俵を下りて辿り着いた、すっきりのサイズ4

相撲を始めた中学時代のある日、素行不良で学校を辞めるか、それとも相撲部に入るかという選択を迫られて突然現れた不良の先輩がいたんです。彼がラッパーのOZROSAURUSと2パックを自分に教えてくれたのがすべての始まり。

そこからストリートブランドにも自然と興味が広がり、〈Stüssy〉や〈NITRAID〉の服を着たりと。世代ですね。大学進学とともに東京に出てきたら、新宿の屋外広告で〈NIKE〉のフットサルシューズのビジュアルに衝撃を受けて。それが、24年6月の断髪式で花を添えていただいた、ESOWさんとの出会いです。

彫り師のGAKKINさんに着物をデザインしてもらったこともあるのですが、こういった自分にとっての“相撲ドリーム”は、アポなしで会いに行って、自己紹介をしてお願いしてきたものばかり。引退して少し痩せたのもあって、妻も好きな〈DESCENDANT〉のサイズ4をタックインして、すっきりした印象で着こなすのが今の気分です。

伊勢ヶ濱部屋 部屋付き親方・間垣喜翔、〈DESCENDANTのTシャツ
大相撲名古屋場所を数日後に控えた宿舎の稽古場にて、後進の指導に邁進(まいしん)する。現役力士は車の運転を禁止されているため、負傷中の力士の通院をサポートするのも務め。

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