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Tシャツには人が出る。映画監督・金子由里奈

たかがTシャツ、されどTシャツ。Tシャツは、一枚一枚が持ち主の人生を雄弁に物語るものだ。映画監督・金子由里奈さんにお気に入りのTシャツを教えてもらいました。

photo: Ding Ding / text: Shoko Yoshida / edit: Tamio Ogasawara

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障がい者が描く、個性炸裂の愛らしい一枚を

家でも外でも、常にTシャツです。中高時代にバスケ部でTシャツばかり着ていたことで、無自覚のうちに一番落ち着く服となりました。基本は古着ですが、障がい者福祉作業所で作られたこの一枚も気に入っています。

私は、障がい者の方々の外出サポートをする行動援護の仕事もしているので、作業所の手作り品を売るバザーに出くわすと何か買いたくなってしまうんです。Tシャツは1,000円前後とお手頃だし、人とかぶらないイラストは、何かと個性的なものを見逃せない私にとってはすごく愛らしい。

大量に持っているTシャツを断捨離して、リサイクルショップに放出する時もあるのですが、こういったTシャツが違う誰かの元を渡り歩く姿を想像するのもまた楽しいんです。

Tシャツ
「後ろ姿のキャラクターが3体並んでいる姿がかわいいうえに、サイズが小さくフィット感があるのも気に入っています」と金子さん。

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