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できたてのフレッシュホップビールを、みんなで味わう。クラフトビールのFarm to Table Vol.3

今年9月に発足した会員制コミュニティ『WITHBRUTUS』が、10月28日に初めてのイベントを開催した。今年、収穫したばかりの日本産ホップでつくったビールを楽しむ「FRESH HOP FEST.2022 in SPRING VALLEY BREWERY」の前夜祭。「クラフトビールのFarm to Table」と題し、ビールについてのレクチャーや、ペアリング体験なども盛り込んだ「SPRING VALLEY WITHBRUTUS」のイベントの様子をレポートします。

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photo: Kiichi Fukuda / text: Kei Sasaki

BRUTUS.jpでは、今年の夏から、日本随一のホップ産地・岩手県遠野市でのホップ栽培や(Vol.1)、東京・代官山の〈スプリングバレーブルワリー東京〉で遠野産ホップがビールになるまで(Vol.2)を追いかけてきた。そしてついに、そのビールの完成、解禁を祝う会を開催した。今年9月に発足した会員制コミュニティ『WITHBRUTUS』会員の中から、抽選で選ばれた15組30名を招待。「クラフトビールのFarm to Table」と題し、『WITHBRUTUS』初の、記念すべき夜となった。

イベントでは、〈スプリングバレーブルワリー〉のマスターブリュワー・田山智広さん、〈スプリングバレーブルワリー東京〉ヘッドブリュワー・古川淳一さんをゲストに迎え、日本のホップ生産とビール醸造、クラフトビールの最新トレンドについてのレクチャーや、日本産ホップでつくったビールのテイスティング、クラフトビールと料理のペアリング体験という3部構成。供されるビールは全6アイテムと、内容もビールも盛りだくさんだ。

日本産ホップでつくったビールについてレクチャー

スプリングバレー フレッシュホップ~最優秀圃場IBUKIについて説明する古川さんと、田山さん。
「スプリングバレー フレッシュホップ~最優秀圃場IBUKI~」について説明する古川さん(左)と、田山さん(右)。

まずは「スプリングバレー フレッシュホップ~最優秀圃場IBUKI~」での乾杯からスタート。古川さんの、ビールについての解説が続く。

「この長い名前に、すべての情報が詰まっています。IBUKIはホップの品種で、圃場はホップを栽培する農場のこと。年に一度、社内で開催するホップ優秀栽培者選定会で最優秀栽培者に選ばれた生産者のホップだけを使っています」

参加者の間からは「みずみずしい!」「フレッシュ感があっておいしい」といった声が上がった。

スクリーンに遠野のホップ畑の風景、続いてビール造りに使用される毬花(まりばな)の写真が映し出され、古川さんが合わせて解説する。遠野は日本随一のホップの産地であること、ホップの栽培方法やビールの原料となる毬花の構造について。画面は、加工場の様子に変わり、収穫したホップが加工される工程も紹介された。「スプリングバレー フレッシュホップ~最優秀圃場IBUKI~」には、生のまま凍結したホップが使われているが、一般的なビールの原料になるホップは、乾燥させて保存する。参加者も、スクリーンの写真を撮ったり、メモを取ったりと真剣だ。

3種の日本産フレッシュホップビールを、テイスティング

続いて3種類のテイスティングアイテムがサーブされる。岩手県〈ベアレン醸造所〉の「雫石セッションラガー」、千葉県〈ロコビア〉の「息吹の生」、秋田県〈秋田あくらビール〉の「IBUKI HOP IPA」。いずれも「FRESH HOP FEST.2022 in SPRING VALLEY BREWERY」に参加するクラフトブルワリーが、2022年に収穫したフレッシュホップで仕込んだビールだ。

3種類のフレッシュホップのビールを飲み比べ。

「ベアレン醸造所のものは、青々しくハーバル。ロコビアはドイツの伝統的なビール・ケルシュのスタイルで、華やかな香り、すっきりとした飲みやすさなど、スタイルの特徴が出ていますね」
古川さんのコメントを追いかけながらの、テイスティングタイムがしばし続く。ここで話題はクラフトビールの最新トレンドへ。解説は、田山さんにバトンタッチする。

「クラフトビールは世界的なブームで、とりわけホップの役割が重要視されるようになっています。その証拠に、ビールの製造量よりホップの使用量の増え幅が大きい。つまり、ホップをふんだんに使ったビールが増えているということです」

田山さんの解説によれば、香りはより華やかに、苦みは控えめにというのが、ホップの使われ方から見るクラフトビールのトレンドだそう。該当するのが、ヘイジーIPAやジューシーIPAというスタイルだ。話題は日本産ホップや、今年収穫したフレッシュホップを使用したビールにも及ぶ。

「日本産ホップを知ってほしいという想いから2015年にフレッシュホップを使ったビールを集めたイベント、『FRESH HOP FEST.』を始めました。初回はまだまだフレッシュホップを使うブルワリーは少なく、わずか12ブルワリーでスタートしました。年々規模が大きくなり 2019年は、91ブルワリーに。2019年のブルワリー数は約422軒くらいだったので、1/4近くがフレッシュホップでのビールつくりを手掛けていることになります。クラフトビールの成長は、ホップの成長とともにある。ホップはビールの魂ですから。今では、日本産ホップの品種も増えつつある。品種開発、育種などにも力を入れています」(田山さん)

類似性や意外性を意識して、料理とペアリング

いよいよお楽しみ、クラフトビールと料理のペアリングに。〈スプリングバレーブルワリー〉の3種類のビールに合わせたペアリングメニューは、〈スプリングバレーブルワリー東京〉の料理長・斉藤正博さんが考案したものだ。「ビールと合わせた味づくりを常に心がけている」と、齋籐シェフ。

料理の説明をする斉藤料理長。

「華やかな香りのシルクエール〈白〉には、ブラータチーズのミルキーさやトマトの軽快な酸味が合うと思います。コクのある豊潤〈496〉には薫製をかけた肉やチーズとお楽しみいただきたい」(斉藤シェフ)

斉藤シェフからの料理の説明に続き、田山さんがペアリングの考え方を解説。

「ビールにも料理との相性はあり、ワインのマリアージュの考え方が応用できます。今日のビールのセレクトは、シルクエール〈白〉を白ワインと、豊潤〈496〉を赤ワインと考えていただくと、基本が伝わりやすいかな、と。フレッシュな素材を使ったシンプルな料理は前者と、肉のローストなど火を通した料理は後者と合う。ほかに、味の要素が似ているもの同士や、補完しあう味を合わせるのもいい。そのどれにも当てはまらないのに驚くほどおいしくなる組み合わせも。これだけ種類があるのだから、“とりあえず”などと言わず、料理と合わせてお楽しみいただきたいですね」

杯が進み、料理を味わううちに、緊張した空気がほどけていく。参加者同士の会話も増えてなごやかなムードで終盤を迎えた。イベント中、数回に分けて、ゲストからの質問タイムも設けられた。「スプリングバレー フレッシュホップ~最優秀圃場IBUKI~」の年ごとのアルコール度数についての質問や、最新トレンドに関連したバレルエイジド(樽熟成)ビールに関する質問、ホップの加工とコーヒー精製の類似性についてなど、参加メンバーの並々ならぬクラフトビール熱を感じる質問も続々。田山さん、古川さんも驚きの表情を見せたほどだ。

「まだ21歳で、お酒を飲み始めたばかりだけれど、クラフトビールをもっと知りたくなった」「フレッシュホップのビールは全部おいしく、ペアリングも発見があった」など嬉しい感想が多く、外国人の参加者からは「日本のビールはラガータイプ一辺倒というイメージがあったけれど、ずいぶん面白くなっていると感じた」というコメントも。飲み手とつくる日本産ホップの未来はきっと、明るい。そんな予感を残し、幕を閉じた。

WITHBRUTUS」とは

「WITHBRUTUS」とは、『BRUTUS』が取り上げるさまざまなテーマから、誌面を超えて特別な体験を共有する新しいコミュニティです。今回の「SPRING VALLEY WITHBRUTUS」のようなイベントを今後も開催予定です。

SPRING VALLEYとWITHBRUTUSのロゴ