〈CRT〉ディレクター・トロピカル松村の必需品。70〜80年代のホビーとファッション

photo: Shinsaku Yasujima / text & edit: Keiichiro Miyata

目まぐるしく変わる時代の中で、素敵な大人たちがブレずに大切にしているものは何か。 スタイルやクリエイション、さらに生き方にも大きな影響を与える必需品をエディター、〈CRT〉ディレクター・トロピカル松村さんが語る。

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今も色褪せない、憧れだった先輩たちの遊び道具とユニホーム

「完全に時代錯誤な子供でした」というトロピカル松村さんをときめかせたのは、二回り以上年上の青春時代のカルチャーだった。

「10代で波乗りにハマり、先輩たちが語り継ぐ日本サーフィンの黄金期、70年代から80年代の虜(とりこ)になりました。サーフィンだけじゃなく高度経済成長期からその後にかけて、日本はホビー全盛期。当時の雑誌にはワクワクを煽るコピーが並び、“次は何が出てくるか”と期待を寄せる様子がビンビンと伝わってきました。そこに載るホビーグッズを自ら試して早20年。現代では不便と感じるものもあるけど、おかげで好奇心の絶えない暮らしが毎日のことに。だから今もやめられない」

MAGAZINE
新しい文化=ホビーだったことが、数々の雑誌の表紙からも見て取れる。

SHOP
「当時の“ノスタルジックカラー”が大好き」という名店のスタッフT。

SPORTSGLASSES
70sサーファーのマストバイ、ナス型セルフレームはすべてヴィンテージ。

TRAINING
イラストレーター、湯村輝彦の作家名“テリー・ジョンスン”を冠したジムバッグ。縄跳びも同じ年代で揃える。

DESIGNER JEANS
〈スタジオ54〉を筆頭に80sのデザイナージーンズを収集。そのエッセンスが、自身が手がけるジーンズブランド〈CRT〉の服作りに宿る。

SKI
"家宝"と崇める70〜80年代のスキーヤーが憧れた〈ザスキー〉のスキー板。

SURF
伝説的サーファー、テリー・フィッツジェラルドがシェイプした1981年製。

SURF SOUNDS
“日本のサーフィンサウンド”という視点で80年前後の曲を収集し、書籍化。

BEACH
〈ライトニングボルト〉のサンダルと、ロッキングチェアも70年代製。

TOY
名車「サバンナRX−7」にサーフボードを積んだチョロQを、ジオラマ風に。

SKATEBOARD
20代の頃、スケートパークでの一張羅だった米・スケートブランドの服。