Love

集めた数は1,000個超。消しゴムと一緒に歩んできた人生

人はなぜ必要以上に集めるのか?人はなぜ役に立たない物も所有するのか?それは、無駄を集めると日常が少し楽しくなるから。物の数を誇る「日本一のコレクター」であることよりも、何をどう集めるかの視点こそが大切。ちょっと羨ましくなるような、現代のコレクターを紹介。

初出:BRUTUS No.771「手放す時代のコレクター特集。」(2014年2月1日発売)

photo: Nagahide Takano / text: Keisuke Kagiwada

20年間で、集めた数は1,000個超

木村明香(フリーデザイナー)

きっかけ

小学生の時、文具関係の仕事をしていた伯父にもらった文房具の中に、だるま落としの消しゴムを発見。「学校に持っていける唯一のおもちゃ」として興味を持ち始める。

楠田枝里子

消しゴムコレクターとしても知られる楠田枝里子氏の著書『消しゴム図鑑』に衝撃を受ける。ジャンルで分けるなど、アーカイビングの方法を参考にしつつ、意識的に蒐集(しゅうしゅう)開始。コレクションはインパクトが強いものから順に1軍〜3軍にカテゴライズして押し入れに収納してある。

オリジナル

消しゴムへの愛が高じて、文具メーカーに入社。図鑑シリーズはその時に自ら企画した商品。

仲間

自身のホームページを制作したのを機に、それまではなかった同種のコレクターとの繋がりが生まれ、展示会などに参加するようになる。

ネット万歳!

今やレアものの主たる入手先はネット。ずっと憧れていた昭和天皇在位60年記念コイン型消しゴムを手に入れられたのも、ヤフオクのおかげ。

行きつけ

実店舗では、中野ブロードウェイの〈ガオッチ〉に、レトロなものが充実している。川崎にある〈たんたん〉もお勧め。

中国

中国には温度計が組み込まれたものなど、用途不明な製品が充実しているので、買い物旅行でぜひ行ってみたい。

野望

ホームページには外国人からの反応もあるので、海外でもコレクションの展示をしてみたい。