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ドン ペリニヨン×村上隆、遂にコラボレーションが実現!

「ドン ペリニヨン ヴィンテージ2015」と「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ2010」、それぞれのラベルとボックスデザインを村上隆が手がけた限定エディションが2025年10月1日に発売。このコラボ実現を祝うパーティも東京・元麻布「カイカイキキギャラリー」で開かれた。

text: Mari Matsubara

「創造は永遠の旅」をコンセプトにした新たなクリエイション

ドン ペリニヨンは2005年以降、アンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキア、カール・ラガーフェルド、ジェフ・クーンズなど世界的アーティストとコラボレーションしてきた歴史がある。2025年は「創造は永遠の旅」をキーワードにイギー・ポップ、ティルダ・スウィントン、ゾーイ・クラヴィッツなど7人の世界的クリエイターとともにキャンペーンを展開している。

その7人のうち唯一の日本人である村上隆が、今年2025年にローンチされた「ドン ペリニヨン ヴィンテージ2015」と「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ2010」の限定エディションのラベルとボックスデザインを手がけた。

村上隆の後ろ姿
自身の作品を前に今回の創造について語る、村上隆。

村上にまず、ドン ペリニヨンにどんな印象を持っていたのか尋ねてみた。

「バブル経済華やかなりし頃、成功者が開けるお酒の象徴が“ドンペリ”でしたよね。僕自身は当時まだ若く、〈芝浦ゴールド〉などの空間デザインでかなり稼いではいましたが、何せオタクですから、そのお金でシャンペンを開けるよりはビデオデッキを買ったりしていました。当時は手が出なかったあの高級なメゾンと今こうしてコラボレーションするなんて、すごく不思議な気持ちです(笑)」

シャンパーニュの歴史は古く、そもそも17世紀にオーヴィレール大修道院でドン・ピエール・ペリニヨンが瓶内2次発酵とアッサンブラージュの手法を考案したことで誕生したとされる。

「350年以上の歴史を持つドン ペリニヨンとのコラボレーションを通じて、ある種のタイムトラベルのような感覚を表現したかった。100年後、200年後にこのラベルを人々が目にしたとき、彼らの心の中で2025年を思い描いてくれるように」との願いを込めて、ラベルとボックスのデザインに取り組んだと村上は語る。

そもそも今回のコラボレーションはどのように決まったのか?来日したドン ペリニヨン マネージングディレクターのジャック・ジラコに聞いた。

「村上さんに今回の件をオファーしたのは1年ちょっと前ですが、実は私たちの中には4〜5年前から彼とコラボレーションしたいという強い気持ちがありました。その理由の1つ目は、村上さんの作品に感じられる遊び心と深みが、我々のシャンパーニュづくりと共通しているからです。2つ目の理由が自然への敬意です。彼の代表的モチーフであるフラワーはまさに自然への讃歌が感じられます。ドン ペリニヨンのシールドの形をしたラベルにも、古くからブドウの蔓と葉がデザインされています。シャンパーニュはテロワールや気候の恩恵から誕生するものであり、自然へのリスペクトという点で村上作品と我々のメゾンとは相通じるものがあるのです」

醸造最高責任者のヴァンサン・シャプロンもこう言葉を継いだ。

「前任の醸造責任者だったリシャール・ジェフロワはとても日本贔屓の人でした。私も2005年にドン ぺリニヨンに入社して以来、日本を重要な市場として捉えるだけでなく、日本のカルチャーを取り入れて何らかのプロジェクトを実施したいと考えていました。2010年のロゼをリリースするタイミングが訪れ、そのローンチに一番いい方法は何かと考えていたとき、村上さんとのコラボレーションが決まりました。まったく素晴らしいタイミングだったと思います」

今回の限定ボトルは、日本美術の平面性を受け継ぎ「スーパーフラット」という理論を実践する村上隆の「フラワー」がシールドの周りを取り囲む。その制作プロセスについて村上はこう振り返った。

「すでに存在する僕の『フラワー』を組み合わせるだけ、と簡単に思われるかもしれませんが、完成に至るまではなかなか大変でした。ドン ペリニヨンには僕の作品をリスペクトしていただきながらも微妙な色の指定などがあり、それに応じて一つ一つ細かい調整をしては送り返すという、度重なるやり取りを経て完成したものです」

ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2015 村上隆 限定エディション」と村上隆
それぞれの専用ギフトボックスにも「フラワー」が描かれた。

日本初披露、舞台は東京「カイカイキキギャラリー」で

このコラボレーションをお披露目する会が2025年10月9日、村上の拠点の一つである東京・元麻布の「カイカイキキギャラリー」で行われた。今回のラベルデザインに合わせて村上隆のペインティング作品《金色の空の夏のお花畑》が壁一面を飾った空間に、多数のセレブリティたちが集結。

レストラン〈été〉のオーナーシェフであり、ドン ペリニヨン ソサエティのメンバーである庄司夏子によるセイボリーやスウィーツとともに、ローンチしたばかりの「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2015 村上隆 限定エディション」と「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010 村上隆 限定エディション」が振る舞われた。

ドン ペリニヨンの泡はいつか消えるが、その味わいは脳裏に刻まれる。咲き誇る花はいつか萎れるが、村上のフラワーが放つ祝祭感や幸福感は未来人をも魅了するだろう。儚さと永遠性のあいだを行き交う両者が合致した、特別なコラボレーションとなった。

左から、ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010 村上隆 限定エディション、ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2015 村上隆 限定エディション
左から、「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010 村上隆 限定エディション」68,640円、「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2015 村上隆 限定エディション」43,340円