長く愛されてきた巨匠の名作
歴史に名を残す建築家やデザイナーのサイドテーブルと、テーブル代わりになるスツールを厳選。「巨匠の家具は、オリジナリティと機能性に加え、どんな空間も美しくする普遍性を兼ね備えているのが魅力。世界中で愛されてきた名作と眠る充実感が、睡眠の質も上げるはず!」(川合将人さん)
〈Knoll〉 BREUER COLLECTION LACCIO TABLE
バウハウスの機能美を伝えるマルセル・ブロイヤーの傑作
マルセル・ブロイヤーは、自転車のハンドルに着想を得たスチールパイプ椅子「ワシリーチェア」で知られる20世紀の建築家。「ドイツの芸術学校バウハウスに関わったブロイヤーは、工業的なプロダクトの美しさで革命を起こしました。このパイプテーブルも天板が広くて機能的。大きめのランプを置いても上品にまとまります」。
![マルセル・ブロイヤーの「ラッチオテーブル」](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/aebe5e39124deecad1cf135cf49d3315.jpg)
〈METROCS〉 F181 Drawer Table
ピエール・ポランの造形は和の寝室とも相性よし
フレンチミッドセンチュリーを代表する家具デザイナーのピエール・ポラン。1953年に発表されたオリジナルのサイドテーブルを、2018年に復刻した。「たっぷり入る深い引き出しが便利。鉢植えの植物や和紙の照明も似合いそうですね」。脚が細いので空間がすっきり見え、掃除もラク。本体はチーク材、脚はスチール。
![ピエール・ポランの「F181 ドロワーテーブル」](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/c56697a56a37a0b0e889f9fe6767c69a.jpg)
〈Montana〉 Panton Wire Shelf
ヴァーナー・パントンの軽量システムシェルフ
世界初のプラスチック一体成形型チェア「パントンチェア」で有名なヴァーナー・パントンは、1960~70年代のデンマークデザインを牽引したデザイナー。「コンパクトなシェルフに天板を載せれば、本棚収納兼サイドテーブルになる。ベッドの高さに合わせて壁付けしても楽しそう」。
![ヴァーナー・パントンの「パントン ワイヤーシェルフ」](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/a40a3692f6af002d7bbc4c61ddc693e5.jpg)
〈Herman Miller〉 Nelson Platform Bench
ジョージ・ネルソンの名品を足元の“フットベンチ”に
1940~70年代アメリカのモダンデザインを象徴する建築家、ジョージ・ネルソンの作。「スラット(すのこ状)ベンチは軽やかな印象ですが、脚部がスチールで頑丈なので安定性あり。ベッドの足元に置くフットベンチにして、ブランケットやリネンを重ね置きするとカッコいい」。1947年発表。
![ジョージ・ネルソンの「ネルソンプラットフォームベンチ](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/806f9f672cd6f250f0ffc6958f9c36e2.jpg)
〈wb form〉 ULM STOOL
学生のために考案されたマックス・ビルの多目的家具
腰掛けにも棚にもテーブルにもなって持ち運びもラクな名作の、引き出し付きタイプ。バウハウスの理念を継承する旧西ドイツの〈ウルム造形大学〉の学生のために、学長でもあった建築家マックス・ビルが考えた。「コンパクトな部屋にも合う。釘を一切使わない木組み工法で作られています」。1962年のデザイン。
![マックス・ビルの「ウルムスツール」](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/53929c499160277c35ca39933d015720.jpg)
〈Vitra〉Tabouret Métallique
工芸的な美しさも備えたジャン・プルーヴェのスツール
ル・コルビュジエとの協業でも知られるフランスの建築家、ジャン・プルーヴェ。教育施設のために作られたスツールは、スチールの板を折り曲げ、最低限の留めだけで成立させたデザインだ。「縁にアールをつけた座面や温かな色味で、金属の冷たさを感じさせないところがさすが。工芸的な美意識を持つプルーヴェらしい逸品です」。
![ジャン・プルーヴェの「タブレ メタリーク」](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/be18a1705ae71f7875176909d2ac9b55.jpg)
〈Riva 1920〉 CLESSIDRA
無垢材を使った彫刻的家具はマリオ・ボッタの真骨頂!
〈ワタリウム美術館〉の設計でも知られるスイスの現役建築家マリオ・ボッタ。彼がデザインしたのはシダー(杉)の丸太を切り出して職人が一つ一つ仕上げたスツールだ。「プリミティブな木の質感を楽しめる。木目やひび割れに個体差があるのもいいですね。天面は滑らかに仕上げてあり、触り心地も抜群です」。
![マリオ・ボッタの「クレッシードラ」](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/3306421520ba0bc751b38643183e51d6.jpg)
〈Cassina〉 LC14 TABOURET NANTES REZÉ
ル・コルビュジエが子供部屋用に作ったスツール
1955年、ル・コルビュジエがフランスのナント・ルゼで集合住宅〈ユニテ・ダビタシオン〉を設計した際、子供部屋用にデザインしたもの。「ペールブルーとブラウンの組み合わせが一枚の絵のような美しさ。6面すべてに持ち手があり、どの向きでも使えます。無垢材の量感も完璧。名品中の名品です」。
![ル・コルビュジエの「LC14 タブレ ナント ルゼ」](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/194c6128bd4393cb1d92005d513f4924.jpg)
〈Kartell〉 Componibili 2
みんな大好き〈カルテル〉の代名詞的マルチチェスト
カラフルなプラスチック家具で人気のイタリアブランド〈カルテル〉社。そのシグネチャーでもあるチェストは、創業者の妻アンナ・カステッリが1967年にデザイン。「丸みのある形が愛嬌たっぷり。収納を楽しむ家具の先駆けです。軽くてメンテもラク。寝室には落ち着いた質感のマットなタイプを選びたいですね」。
![アンナ・カステッリの「コンポニビリ2マット」](https://media.brutus.jp/wp-content/uploads/2024/02/5aad04ffadee4d2f4e3b7db374e274ea.jpg)