叶いそうにない遠い夢が沁みる
果たしてそれが叶うのか不安になってしまうほど、遠い夢を見る映画がある。叶っても叶わなくても、ひたむきに挑戦する姿には感動を覚えるはず。結果ではなく、その過程こそが心に響くスパイスなのかもしれない。
『オールド・ルーキー』
35歳でメジャーリーガーを目指した男の実話
かつてメジャーリーガーになる夢を諦めていたジム。テキサスで高校教師をしながら少年野球チームのコーチをしていたが、ジムの剛速球を知った少年たちからもう一度プロテストを受けるべきだと進言される。プロテスト当日。肩慣らしもせずに投げた第1投は時速156kmを計測する。
#アツくなる
『ファースト・カウ』
夢は夢のまま終わった方が幸せな場合もある
西部開拓時代。料理人のクッキーと中国人移民のキング・ルーは意気投合して共同生活を始める。何かにつけて一攫千金のアメリカンドリームを語るルーの表情はまぶしい。2人の結末を知ったうえでその表情を思い出すと、夢は夢のまま終わった方が幸せなのかもしれないとすら思えてくる。
#味わい深い #癒やされる
『泣き虫しょったんの奇跡』
将棋への愛が、前人未到の快挙を達成させる
「26歳までに四段昇格できなければ奨励会を退会」。そのプレッシャーに耐えられず一度はプロ棋士になる道を諦めた晶司。しかし、趣味としてまた始め、将棋への愛を再確認。再びプロを目指し、35歳でようやくその仲間入りを果たす。記者会見での彼の涙は、叶わない夢はないと教えてくれる。
#アツくなる #共感できる
『リトル・ダンサー』
男らしさを求められた炭鉱町から飛び立つ、一羽の白鳥
80年代のイングランド北東部の炭鉱町。ビリーは通っていたボクシングジムで偶然バレエに出会い、すっかり踊ることに夢中。「男がバレエとは!」とそれを知って激怒する父のジャッキーだったが、14年後、彼は慣れないジャケットを羽織り、白鳥として舞うビリーを劇場の客席から眺めていた。
#アツくなる
『ナポレオン・ダイナマイト』
人気者にはなれなくても、輝けることだってある
同級生にバカにされているナポレオンは、パーティの相手も見つからない。生徒会長を夢見て立候補した親友ペドロも影の薄い存在だ。ある日ナポレオンは古道具屋でダンスのレッスンビデオを発見。ひそかに練習を重ねた“魂のダンス”で全校生徒からの拍手喝采を浴び、ペドロのピンチも救う。
#アツくなる #癒やされる
『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』
テロの容疑者逮捕に貢献するも、失った脚は戻らない
2013年のボストン・マラソン爆弾テロ事件によって両脚を失ったジェフ・ボーマン。意識が戻ったあと、犯人の目撃者として証言し逮捕に貢献したが、両脚を失った現実に愕然とする。英雄として脚光を浴びる一方で、二度と歩けないショックと向き合うことになる。
#アツくなる #胸が痛い
『レナードの朝』
叶いそうもない夢が実現し、終わりが始まる
精神科医のセイヤーは、赴任先の病院で意識不明のまま寝たきりのレナードと出会い、パーキンソン病の新薬を与えてみる。と、奇跡的に効果が表れ、レナードはダンスを踊れるまでに回復。しかし、叶いそうもない夢の実現は、終わりの始まりでもあった……という物語の展開がやるせない。
#考えさせられる #胸が痛い
『キューティ・ブロンド』
ブロンドガールに諦める選択肢はない
エル・ウッズは、みんなの憧れのブロンドガール。ある日、政治家を目指す彼から「マリリン・モンローみたいなブロンド女は議員の妻にふさわしくない」と振られてしまう。そこで彼と同じロースクールに行くために猛勉強し、無事入学。本来目指していなかった弁護士になる夢を抱き始める。
#アツくなる #キュンとする
『フォレスト・ガンプ 一期一会』
エビ釣り船の夢を語り続けてきた戦友の遺志を継ぐ
フォレスト・ガンプが入隊先で知り合ったベンジャミン・ブルー(通称“ババ”)。エビ料理で育った彼の夢はエビ釣り船を買うことだった。ところが激しい戦闘で命を落とす。英雄となったガンプは彼の故郷に、エビ釣り業を始めるための24,562ドル47セントを持参する。
#味わい深い #不思議な気持ち
『タンポポ』
臨終の妻の料理がもう一度食べたい
とあるアパートの一室。娘、息子が見守り、医師が付き添う臨終の妻の元に、仕事から戻った夫が駆けつける。眠ってはダメだと必死で声をかけ続ける夫。「そうだ、飯を作れ、母ちゃん、晩飯の支度だ」。目を開けるのもやっとだったはずの妻は、ゆっくりと起き上がる。
#癒やされる
大胆な恋の決断が沁みる
恋する登場人物たちは、時に常識では思いつかないようなことを決意し、行動に移す。どうしてそんなことをするのか、一見するとわからない行動も多いけれど、だんだんその真意がわかってくると、じわじわ心に沁みてくる。
『恋人たちの予感』
積年の思いが凝縮されたプロポーズの言葉が素敵
11年間にわたり友達以上恋人未満の関係を育んできたハリーとサリー。ある晩、一夜を共にしてしまったことでそこにヒビが入るも、サリーの大切さに気づいたハリーは愛を告白。「サンドイッチの頼み方が変なところが好き」など、共に過ごした時間を凝縮した細かいプロポーズの言葉が素敵だ。
#味わい深い #キュンとする
『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』
便利な能力を放棄した時、証明される真実の愛
過去にタイムスリップできるティムは、その能力で人生の難局を乗り切ってきた。しかし、かつて恋した女性から家に誘われた時だけは、自分の意志のみで誘惑を断って愛する人が待つ家に帰り、その場でプロポーズする。便利な能力を使わないことで、真実の愛が証明されるのだ。
#共感できる #キュンとする
『ハッピー・オールド・イヤー』
実体のある物を捨てるだけが断捨離じゃない
デザイナーのジーンは、ミニマルな生活に憧れて断捨離を決意。自分からの音信不通で別れた元カレ、エイムのカメラを直接返すことにする。彼には新しい恋人がいるが、ジーンの出現が契機となって破局。断捨離を進めたジーンは、最後に彼の連絡先を消し、「円満に別れた」と友達に嘘をつく。
#味わい深い
『四月物語』
恋する女性の、その人にしかわからないこだわり
憧れの山崎先輩を追って上京してきた卯月。ある日雨に降られた彼女は、雨宿り先で知らない人から傘を借りるが、「傘を買ってすぐに返す」と先輩のバイト先を訪れる。店の忘れ物の傘を借りに来たのだ。赤い傘を選んで開くと骨が折れている。でも彼女はかたくなにこれでいいと言って走りだす。
#不思議な気持ち
『散り行く花』
死に際の作り笑いは、愛する人への置き土産
暴力的な父に「笑え」と命じられ、指で口角を引き上げるルーシー。青年チェンに出会い、安らぎを得るが、結局は父の虐待が原因で死んでしまう。息を引き取る瞬間、再び作り笑いをする彼女の姿が忘れがたい。「チェンにもう一度会えるなら笑顔でいたい」という思いの表れだろうか。
#味わい深い #胸が痛い
『道』
間違った決断がもたらす、悲しいラスト
大道芸人のザンパノは、ジェルソミーナという女性アシスタントを従えて旅をしている。好意を抱いているのに、素直になれないザンパノは、ジェルソミーナを邪険に扱い、最後は眠る彼女を置き去りにしてしまう。その決断が間違いだったと彼が思い知るラストは、涙なしに観ることができない。
#胸が痛い #悲しい
『ブリジット・ジョーンズの日記』
孤独死を恐れる32歳独身女性は、なりふり構えない
32歳独身。年末年始も一人で過ごすブリジットは、孤独死を恐れ恋人を見つけようと決意するが、すぐ上司の遊び相手にされてしまう。その後、初対面こそ印象最悪だったマークと距離を縮めるが、日記に書いた悪口を本人に見られてしまう。部屋を飛び出す彼を、思わず下着姿のまま追いかける。
#共感できる #胸が痛い
『シザーハンズ』
触れられない、恋しいあの人がいる町に冬を降らせる
初恋のキムとついに心を通わせ、抱きしめてほしいと抱きつかれたエドワード。彼は「できない」とつぶやくしかない。彼の手はハサミで、応えたら傷つけてしまうから。でも、その後町を追われたエドワードは、雪が降らないキムの町に、氷を削って雪を降らせる。それが精いっぱいの愛情表現。
#キュンとする #悲しい
『追憶』
愛にも自身の理念にも真っすぐなケイティの、心からの祝福
政治活動に熱心なケイティと、思想を持たないハンサムなハベル。大学で出会った正反対な2人は、ぶつかりながらも結婚するが、結局彼が彼女の元を去る。数年後、後妻を連れたハベルと遭遇したケイティは、相変わらず熱心に活動中。「かわいい奥さんね」と微笑み、2人はまた他人になった。
#味わい深い
『車夫遊侠伝 喧嘩辰』
敵討ちを前に執り行われる、橋の上での結婚式
人力車夫の辰五郎は、芸妓の喜美奴に一目惚れ。結婚することになるものの、訳あって式は2度も御破算となる。その後、辰五郎は世話になったやくざの敵討ちに出かけるのだが、その途中の橋の上に婚姻衣装に身を包んだ喜美奴が。決戦を前に粛々と三々九度を行う2人には沁みざるを得ない。
#味わい深い