イラストレーター・師岡とおるの1泊旅。人の家にお邪魔するかのような、名山堀の場末居酒屋をハシゴ

1泊2日で人生を変えてみたいなら、すでに経験済みの先輩たちに聞いてみよう。偏愛、冒険、知的探求……。旅の達人が提案する、ディープで愉快な旅行案内。

text: Asuka Ochi / edit: Yuriko Kobayashi

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鹿児島/鹿児島市

人の家にお邪魔するかのような名山堀の場末居酒屋をハシゴ

器の作家さんに会いに行ったはずが、すっかりハマってしまった名山堀の名酒場。酒好きの作家さんが市内唯一の角打ちだと教えてくれた〈ふとし商店〉は、角打ちをイメージして行ったら、外観も店内も、ほぼコンビニで(笑)。

店の3分の2ほどの飲みスペースに仲間からのもらいもので揃えた事務机や椅子が置かれていて、地元の人と一緒に飲む家のような雰囲気が最高!ここが気に入って名山堀でかなり飲み歩いたけど、みんな温かいし、お財布にも優しい。火山もあるから、お風呂巡りも楽しい。失われつつある昭和の趣を残す酒場で飲むのは、地方を旅する醍醐味です。

鹿児島〈ふとし商店〉外観
南西諸島・徳之島出身のご夫婦の店では島の郷土料理も味わえる。Tシャツは店を愛する師岡さん特製。

SCHEDULE

1日目

13:00 鹿児島中央駅から車で10分ほどの〈城山 長寿泉〉で風呂に浸かる。
16:00 サービス満点の居酒屋〈あかね〉でビールを飲んで〈ふとし商店〉の開店時間を待つ。
17:30 〈ふとし商店〉へ入店。お店の早苗さんお手製の徳之島料理をつまみに芋焼酎のお湯割りを飲む。
18:30 昭和風情漂う居酒屋〈たか〉で常連客・谷口さんのダジャレつまみにお湯割りを飲む。
21:00 スナック〈テリーナ〉でいつも優しい貴美子ママの歌声を聴きながらお湯割りを飲む。

2日目

13:00 天文館から徒歩10分の源泉掛け流し〈霧島温泉〉で風呂に浸かる。昭和25(1950)年創業のレトロな空間にはタイルの美人画も。
16:00 1日目と同様に名山堀の酒場を巡り、鹿児島限定の芋焼酎「名山堀」を土産に帰る。

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