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母からのトラッドな贈り物。文筆家のデーヴィッド・マークスが語るマイバッグ

大人たちが普段から使うバッグは、一体どんなものだろう?仕事道具や必需品など、面と向かっては聞きづらい、文筆家のデーヴィッド・マークスさんに中身の話も併せて語ってもらった。

photo: Anna Miyoshi / text & edit: Ryoko Iino

カーキの〈フィルソン〉は母からのトラッドな贈り物

普段仕事で持ち歩くのは、パソコンと筆記用具に本。そして、日差しを避けるためのサングラスなど。これらを入れるバッグは、あくまで道具の感覚です。そのため、一つのものをボロボロになるまで使ってから新しいものに替えるのですが、そのほとんどが母からのプレゼント。

この〈フィルソン〉のものは、使い始めて2年くらいでしょうか。私が生まれたアメリカ南部は、トラッドなスタイルがファッションではなく文化として根づいた地域。〈フィルソン〉はまさにアメリカの昔ながらの洋服店が扱うようなアウトドアウェアブランドで、母の美学がよく表れたチョイスだと思います。

ワックスコットンで雨に強く、ラップトップ用のパッド入りの仕切りをはじめ、ありすぎるほどに充実したポケットも便利。一方でハンドルなどにはレザーを使っていて品があり、私自身も気に入っています。ジーパンよりもチノパンを穿いて育ったからか、このカーキカラーにも馴染みがありますね。

〈フィルソン〉バッグ
「これ自体に重量がありますが、パソコンなどを入れる場合は、普通のトートよりもむしろ安定して快適なんです」とデーヴィッドさん。