教えてくれた人:網守将平(音楽家)
ポップスとして聴く。
とにかく難解。そんな印象が先行してしまい、敬遠しがちな現代音楽。これに対し、「ポップスとして聴いてみる」という魅力的な切り口を示してくれたのは、現代音楽の作曲も手がける音楽家の網守将平さんだ。
この視点に立つとき、入門編としてうってつけなのが、CANの『Future Days』だという。
「CANはプログレバンドなので、厳密には現代音楽とは言えないかもしれません。ただ、メンバーには有名な現代音楽家カールハインツ・シュトックハウゼンの弟子がいて、現代音楽のように急に民族楽器が入ってくる曲もある。
これで“現代音楽を学んだ人がポップスを作るとこうなるのか”と理解できたら、次はクラブミュージックのトラックメーカー、Actressがロンドン・コンテンポラリー・オーケストラと組んだ、“踊れる現代音楽”とも言える『LAGEOS』。
最後に現存する中で最もポップなフランス人現代音楽家レジス・カンポの、その名もずばり『Pop−Art』を聴けば、アルノルト・シェーンベルクのような、現代音楽の難解なイメージを体現する作曲家の音楽も楽しめるんじゃないでしょうか」
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