3つのポイント
1.「熱炒」と呼ばれる台湾式居酒屋スタイル。
2.非ヴィーガンも満足する濃いめのアジア料理。
3.各種炒め物や自家製ドリンクも豊富に揃う。
ビールも進む!居酒屋スタイルの店で味わうヴィーガン料理
台湾ではベジタリアン料理が広く親しまれている。街には肉や魚を使用しない料理を表す「素食」と書かれた食堂を多く見かける。現在、完全な菜食主義者と柔軟な菜食主義者を合わせると、人口の40%を占めるという。
また最近は動物愛護や環境保護に対する意識の高まりからヴィーガン料理を好む若者が増え、洗練された雰囲気の店が次々と誕生している。
台北有数の繁華街・東區にある〈CHAO 炒炒新亞洲蔬食〉もその一つ。店主の李沛潔(リー・ペイチエ)は自身もヴィーガンで、メキシカンやイタリアンといった複数のジャンルのヴィーガン店を経営。「将来的にはみんなが1日1食はヴィーガン料理を楽しむようになってほしい」と夢を語る。
プラントベースとなると薄味のイメージがつきまとうが、ここは「熱炒(ラーチャオ)」と呼ばれる台湾式居酒屋スタイルがウリで、料理はどれもビールに合う濃いめの味つけ。
看板料理は鶏肉もどきを唐辛子で炒めた「宮保雞丁(コンパオチーティン)」や、こんにゃく製のエビもどきをマヨネーズで和えた「鳳梨蝦球(フォンリーシアチョウ)」。植物由来の代替肉を用いており、味や食感、栄養素も肉に近く、非ヴィーガンの間でも人気を博するほどだ。
また店ではペットボトルのゴミを減らすべく、自家製ドリンクをガラス瓶で提供したりビーチクリーンを主催したりとエコ活動にも熱心に取り組んでいる。
気軽にヴィーガン料理を味わえる台湾の暮らしは、未来の日本人の食生活を考えるうえで参考になりそうだ。