麻婆豆腐、それは小宇宙。旨味とスパイスを緻密かつ大胆に掛け合わせた芸術を、熱々の鉄鍋で躍らせる、シェフたちの飽くなき創造力の結集を、その舌を通してぜひ全身で受け止めてほしい。
学芸大学〈上海菜館〉

・2代目・真田照久さんが「ワインに合う中華を」という常連客の要望に応えて誕生。
・ナス、シメジ、アサリが入った麻婆には香りが鮮烈な青山椒を使っているのがポイント。
・炙(あぶ)りチーズをふんだんに使って満足感十分。
本郷三丁目〈栄児(ロンアール)家庭料理 本郷店〉

・創業以来20年以上、レシピも食材の仕入れ先も変えていないのがこだわり。
・中でも中国から輸入している新鮮な花椒(ホワジャオ)は「ほかとは痺(しび)れが違う」という自信の食材。
・塩辛くないのでご飯なしでも食べられる。
明治神宮前〈東坡(トンポー)〉

・客の8割が頼むという麻婆豆腐は激辛で有名。
・数種類のスパイスを煮込み、たっぷりの青山椒を使った爽やかな辛さは後を引かない。
・麻婆豆腐コース5,900円(税サ別)がおすすめ。麻婆豆腐のみの注文は不可。
有楽町〈陳家私菜(ちんかしさい)丸の内店〉

・木綿より軟らかく絹よりしっかりした特注のソフト豆腐はぷるっと弾力があり、調理前に親鶏と煮込んで旨味入れをするこだわりよう。
・オーナーシェフの陳龐湧さんいわく「豆腐とご飯を混ぜて食べるのが一番おいしいよ!」。
吉祥寺〈中國菜 雲蓉(ユンロン)〉

・自家製豆板醤の力強さに負けないよう、放牧牛ジビーフの手切りミンチを使っている。
・岡山県〈吉田牧場〉のミルキーなリコッタチーズと、絹豆腐との一体感は発明級の味わい。
・葉ニンニクの歯応えも絶妙なアクセント。