スパイスカレーが名を上げた今、たまの中華カレーが恋しくなるもの。香辛料ではなくスープが旨味を担い、新鮮な具材は煮込まずカッと強火で仕上げる。つまみも主役も似合うバイプレーヤー。
六本木〈香妃園(こうひえん)〉

・スパイシーかつ軽やかな一皿。〆にも人気。
・大きくスライスした豚肉は下ゆでされ軟らかく、油通しされたタマネギはシャキシャキ。
・ベースは鶏ガラスープ。名物・特製とり煮込そばなどにも使用している。
神保町〈北京亭〉

・今も現役のカレー麺をベースに、常連客の要望でライス版が誕生。その歴史は30年超。
・中華鍋をはみ出さんとする強火で瞬く間に仕上げる。具材にタマネギ、ニンジン、豚肉。
・辛味は豆板醬(トウバンジャン)で。量は調整してくれる。
北千住〈酒仙坊(しゅせんぼう)〉

・ジャガイモ、ニンジン、大根に、癖のあるラム肉まで入った具だくさんカレー。
・隠し味の豆板醬で、食欲増進。ツマミにも。
・グループ名を冠する味坊サワーはこちら発祥。紹興酒シロップ入りの焼酎を、炭酸割りに。
赤坂〈赤坂珉珉(ミンミン)〉

・元はナスカレー炒め。つまりカレーは調味料。
・さっと素揚げしたナス、ピーマンと、衣をつけたふわふわの鶏ささみがゴロゴロ入る。
・唐辛子入りでしっかりとした辛味あり。小ライスとともに〆る客多し。
神保町〈源来酒家(げんらいしゅか)〉

・まかないカレーが、名物・麻婆麺と合体し生まれた一品。カレーに豆豉(トウチ)を効かせた。
・舌で麻婆を、鼻でカレーを味わう。混ぜずに層を作ることで、特製太麺によく絡む。
・半熟卵を割りまろやかに味変。山椒も◎。