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世界からお届け!SDGs通信 台北編。市がリサイクルカップを推進し、使い捨てを削減

毎号、世界中から届いた旬の話題を紹介しているBRUTUS本誌の「ET TU, BRUTE? CITY」から出張企画。世界中の約30都市から、今一番ホットなSDGsに関する取り組みをお届けします。今回は台北から!

text: Mari Katakura / edit: Hiroko Yabuki

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使い捨てのプラスチックカップを削減!
リサイクルカップを台北市が推進

台湾の街中には無数のドリンクスタンドがあり、年間22億個の使い捨てのプラスチック製カップが廃棄されている。

台北市政府環境保護局ではこうした問題に対処し、全国初の試みとして2022年12月から市内にある2206軒のドリンク店で使い捨てプラスチック製のカップ(生分解性プラスチックカップを含む)の提供を禁止する方針だ。

これに伴い、マイボトルの使用を推進するべく、2022年7月からはドリンクチェーン店やコンビニ、ファストフード店、スーパーマーケットなどでボトル持参者に5元割引という優待サービスを実施している。

さらに民間業者の「好盒器(ハオフーチー)」と組んで、リサイクルカップの普及を推奨。消費者はスマートフォンで登録すればカップを借りることができ、返却後は業者が洗浄し、再び貸し出すという仕組みを構築。これは2021年10月からスタートしたシステムで、すでに78軒の協力店がある。そのうち、リサイクルカップのセルフ貸し出し・返却機は6箇所、返却機能のみの機械は4箇所に設置されている。

使用状況を見ると、2022年7月と8月は前2カ月に比べると4割増しとなっており、平均返却率は99.11%と順調だ。学校や企業などでは、ドリンクのデリバリーサービスを頼む際にリサイクルカップを使用したドリンク店を選ぶという動きも見られる。マイボトル以外の新たな選択肢として注目されている。

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