何でもありで身構えない。良い一枚に出会うコツ
「ファッション写真が仕事なら、猫やランドスケープを撮影するのは僕にとってのパーソナルワーク。個人的なものだから、レタッチなし、トリミングなし、ピンが合っていなくてもいいし、露出がアンダーでもオーバーでもいい。モデルは格好よく撮影しなくてはいけませんが、猫は変な顔でも愛らしいもの。何も気にせず撮影すること、意外とそれがいいのではないでしょうか。
写真には“狙った場面の前後”に正解がある場合があります。ファッションシューティングでも、最初の一枚が一番良かったりすることが。それはきっとフォトグラファーが意図するカットを作り込んでいく前の時間だったからこそ、モデルも身構えずに自然体になったのではないかと想像します。
今回セレクトしたこの写真も、うちのモンやブンの何かしらの一瞬を狙った前後の写真。撮れたと思った後も少しだけ粘ってみると、思いがけず面白い一枚に出会えるかもしれません」