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愛する猫の魅力は、どうすれば伝えられる?写真家・平山太郎に学ぶ、猫写力

猫は絶えず動くし、表情もクルクル変わる。撮りたい瞬間に意図した姿を収めるのは難しい。愛する猫の魅力は、どうすれば伝えられるのか。写真のプロ、さらに愛猫家ならいい方法を知っているに違いない。猫飼い写真家・平山太郎さんに聞いた、お気に入りの一枚と撮り方、気構え。

text & edit: Taichi Abe

何でもありで身構えない。良い一枚に出会うコツ

「ファッション写真が仕事なら、猫やランドスケープを撮影するのは僕にとってのパーソナルワーク。個人的なものだから、レタッチなし、トリミングなし、ピンが合っていなくてもいいし、露出がアンダーでもオーバーでもいい。モデルは格好よく撮影しなくてはいけませんが、猫は変な顔でも愛らしいもの。何も気にせず撮影すること、意外とそれがいいのではないでしょうか。

写真には“狙った場面の前後”に正解がある場合があります。ファッションシューティングでも、最初の一枚が一番良かったりすることが。それはきっとフォトグラファーが意図するカットを作り込んでいく前の時間だったからこそ、モデルも身構えずに自然体になったのではないかと想像します。

今回セレクトしたこの写真も、うちのモンやブンの何かしらの一瞬を狙った前後の写真。撮れたと思った後も少しだけ粘ってみると、思いがけず面白い一枚に出会えるかもしれません」