乙女座の羅針盤
足元にある本当の望みを見る
価値観が変わり、志の方向転換が起こりそうな週です。乙女座にとって遠方や哲学を意味する牡牛座が迎える満月は、自分がうちに持つ判断基準がゆっくりと成熟しきった様子を表しているのです。そして、悩み抜いた先に広がる夢を指し示してもくれます。
さらに、居場所や基盤を表す部屋となる射手座に意欲の天体・火星が入ってくると、仕事や趣味において基本を見直したくなります。そうしながら、そもそも編み物でマフラーを作りたかったのか、細かい手仕事に没頭したかったのかなど、自身が望むことも問い直すことになるでしょう。自分の“ホーム”で火星が燃えているので、内面に意識がいくイメージです。
行動に出ていくというよりは、情報収集に向いているのが今週の運気です。情報やコミュニケーションを司る水星も、身近な場所を表す射手座からサポートしてくれています。ただ、経済にかかわる金星と拡大の天体・木星がぶつかり合っているので、財布の紐は緩みがち。学びの意欲が高まっているのに乗じて、ついつい有料コンテンツに課金してしまいそうです。無駄なわけではありませんが、情報過多も考えもの。冷静に判断していきましょう。
全体の空模様
天体の移動が多く、満月も起こるため、運気が忙しなく変動しそうな週です。まず、情熱の天体・火星が4日に射手座へ入ると、開放的なムードが広がるでしょう。射手座はケンタウルスをモチーフとしたサイン(星座)で、どこまでも駆けていく自由さや大胆さを持っています。
射手座にはすでにコミュニケーションを司る水星が在住していて、火星を応援します。意見を主張する気風が強まりそうです。
5日には、地のエレメント、牡牛座で満月が起こり、所有や金銭にまつわる価値観が揺らぎます。とくに、牡牛座が司る衣食住についての意識が変容しそうです。後代に残すもの、残さないものを分別していくことになります。「私にとっての豊かさとは何か?」という問いに答えが出せそうです。今ある豊かさに目を向けましょう。
太陽が在住する蠍座には、7日、愛や価値を司る天体・金星が移動してきます。蠍座は、深い愛情を持つサイン(星座)。自分が受け取ったものを手放したくないと言う執着心が出てくるかもしれません。その気持ちが、射手座にいる火星や水星の開放的なエネルギーとせめぎ合います。
さらに、改革の天体・天王星が牡牛座に入る手前で、火星にぶつかってきます。良くも悪くも、言葉によって現状を壊す力が高まるとき。ちょっとした失言から大きな事故や事件が起こり、ルールの見直しが起こりそうです。
新しく始まった物事で、一見順調そうでもその実構造に問題があったり、一貫性がなく矛盾していたりする点が指摘されるかもしれません。過去の失敗が振り返られることで、この先構築が難しそうなものの歪みも見つかりやすくなるのです。
今週は、風の時代へ本格移行する前の、地の時代の最後の振り返りフェーズ。風の時代は、情報などかたちのないものが主役になっていきます。対して、地は、物質的価値観を象徴するエレメント。今週は、家や土地を含めてなくしたくない「モノ」は何かが見直されるタイミングとなるでしょう。

【最終回】三宅香帆×佐伯ポインティ「ブルータスってこんな雑誌だったんだ」〜『もしもし、ブルータス。』制作現場レポート・2010年代編〜