蠍座の羅針盤
成功体験を数える
ここしばらく、注目を集める天体・金星が、蠍座にとって社会的立場を表す獅子座に在住していたため、人からの評価にさらされている緊張感がありました。しかし今週、金星が乙女座へと移動するので、心が自由になる感覚を得ます。
さらにこの1週間は、冒険や遠方を表す部屋、蟹座に月がいるところから始まります。週明けから解放感に溢れ、モチベーションも万全でしょう。
この月には幸運の天体・木星が重なり、厳しく道を教え諭す土星も120度の好角度で繋がります。この配置によって、進路が明確になってくるでしょう。「悩んでいても仕方がない」と、カラッとした前向きな気持ちが出てきそうです。
蟹座は、蠍座から見ると「ステージアップ」を意味してもいます。ここでの月には、厳格な土星が逆行しながら成長を促します。積み上げてきたものを見つめることが課題となる週でもあります。この配置に加えて、週半ばになると、思考や理解の天体・水星が内省の部屋である天秤座に入室。過去への意識が高まります。
手がけてきた案件や関わってきた人を思い返し、自分が成し遂げてきたことを数えてみましょう。できなかったことではなくできたことに注目すると、自己認識もポジティブに更新されます。今後についても自然とアイデアが出てくるはずです。
全体の空模様
今週、水星が天秤座に入ります。コミュニケーションを司り、人と人との繋がり方を示すのが水星。それが、12星座の6番目である乙女座から、7番目の天秤座に移動するのです。
占星術では、牡羊座から魚座までの12のサイン（星座）を人の成長に準えて考えます。ちょうど真ん中にあたる乙女座から天秤座への移行は、たとえば学校を卒業して社会に出るときと似ています。水星が表すのは交流なので、今週から一気に人との関わりが広がり、またその質も変わっていきそうです。働き方においても、個々の領域に籠もるのではなく、他の領域でいかに力を発揮するかが問われます。
天秤座自体は、均整の取れた美しいものを愛するサイン（星座）です。そのため、コミュニケーションを通して感性が磨かれる人が増えていきます。社交の場では、教養や芸術的センスがより重視されるでしょう。
しかも、今週は水星にいくつもの天体が繋がってきます。コミュニケーション分野において天王星がイノベーションをもたらし、冥王星が時代の流れを変えていきます。新しいメッセージツールが生まれるかもしれません。情報というかたちのないものが風のように世界を駆け巡る、「風の時代」がいよいよ本格化していきます。
太陽は乙女座に在住しており、魚座で逆行中の土星と180度で繋がっています。来週から太陽が天秤座に移動し、社会の中での「個」の繋がりがより強調されていきます。太陽乙女座期最後の締めくくりとして、厳しい土星が社会で活躍するための課題を持ってくるイメージです。
蛹が蝶へ羽化し、色鮮やかな羽を広げて飛び立つときが来ます。今週はそのための準備時です。天秤座らしく、教養が鍵となるでしょう。
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