牡羊座の星模様
百花繚乱
29日に金星(愛と喜び)が牡牛座エリアに入り、太陽(メインテーマ)、木星(拡大)、天王星(改革)と合わせて4天体がこの星座(サイン)に並びます。ここは牡羊座にとって、「所有・財源の部屋」であり、“価値”を意味する場所です。ここを多くの天体が運行する期間は、自分の才能を活かし、財を得やすくなります。
牡牛座には「好きなものに対し貪欲になる」というエッセンスも含まれます。その力を受けた金星に、冥王星(運命)が厳しい角度で繋がっているため、極端に物欲が高まりそうです。欲しいものを勢いで買ってしまうかもしれません。
いつもなら選ばないような変わったものが魅力的に見えることもありそうです。多少値が張っても、上質で長持ちするものを選んで買う方が後々まで満足できるでしょう。
5月1日は牡羊座エリアを火星(意欲・闘争心)が運行し始めます。身体の内側からパワーがみなぎってくるとき。さらに今週、火星が冥王星と調和的に繋がることにより、新しい目標を立てて、意欲的に取り組むことができそうです。
ただし、勇み足にならないよう冷静さも忘れずにいましょう。また、友人の働きぶりに感化されることもありそうです。良い刺激を受けて前に進めるとき。
冥王星のステーションと逆行の影響によって、計画していたことの仕切り直しや中止などを求められそうです。やり直すことでより良いものになると考えれば、気持ちよく方向転換できるでしょう。
今週の全体の空模様
愛と平和を求めて
「洪水のあとの世界で鳥であるきみに摘まれるオリーブがいい」
──榊原紘『悪友』
今週、金星(愛と美)は牡牛座エリア、火星(意欲・闘争心)は牡羊座エリアと、それぞれの“ホームグラウンド”であるサイン(星座)のエリアに入ります。“自宅”に帰還している天体はそのエッセンスを十全に発揮できるといわれています。
牡牛座にいる金星は、「五感で捉える美」や「身体的快適さの追求」を応援します。牡羊座の火星からは、「勇気を持って前進する」ことや「ためらわないで始める」ことへのサポートが届くでしょう。
しかし、星の配置全体を見ると、少し物騒な雰囲気が感じられます。牡牛座の金星は水瓶座エリアの冥王星(破壊と再生)とぶつかり合うような角度をとります。牡羊座の火星も冥王星と調和的に繋がり、また海王星(融解)と隣り合っています。
これらの繋がりから浮かぶのは、権力に苦しめられる人々の姿です。「より良い未来のため」と無理を求められたり、争いを正当化する言説に触れたりすることで、静かな怒りが溜まってきます。真の豊かさについての議論が盛んになる週です。
5月3日に、水瓶座エリアを運行している冥王星の逆行が始まります。そのため、冥王星は週前半にはステーション(留)になっています。実はこのステーション状態のときのほうが、天体の影響が強まることがあります。
アイロンは布の上を動いているときには布を傷めませんが、ひとつの場所に留まれば、焼きごてのようにその場を熱してしまい、布を焦がしてしまいます。天体もアイロンのようなものなのです。とくに冥王星がステーション(留)のタイミングでは、“異常事態”が起こりやすいでしょう。多くの人にショックを与え、騒然とさせるようなニュースが街を駆け巡るかもしれません。
冥王星は、9月2日に逆行しながら山羊座エリアへと戻ります。それまでの4カ月間で、「過去の良いものは残して引き継ぎ、悪しきものは捨てていく」という作業ができるでしょう。争いや迫害が繰り返されてきた人類の歴史を学ぶことで、守るべき大切なものについて社会全体で考えることになりそうです。
妄想書店。私が本屋を始めるなら。Vol.1:ミュージシャン・曽我部恵一