今週の空模様
「自然の崇高さや、人間性の尊厳と創造性の愚かで謙虚な基盤を思い出させる声に耳を傾けることが求められている」
――トマス・ムーア『ヨブ記』序文より
今週の天体配置の特徴として、まるで「3組のデュエット」が銘々のステージで歌っているような雰囲気があります。
まず「牡羊座エリアにいる太陽と水星」、次に「水瓶座エリアにいる土星と火星」、それから「魚座エリアにいる木星と海王星」です。
牡羊座エリアを運行する太陽(シーズンのメインテーマを表す)と水星(知性や思考)の重なり合う響きは、理想を現実にするために肉体性を伴う直観力で葛藤を乗り越え、粘り強く新しい物語を探求していく力となります。
水瓶座エリアでは土星(試練と責任)と火星(意欲や切り開く力)が重なって運行し、慢性的な問題にメスを入れるような強い力を呼び起こします。論理的に可能で現実的なところから手をつけることになるでしょう。
魚座エリアの木星(成長や拡大)と海王星(夢やスピリチュアル)は、先週に引き続き重なり合い、スピリチュアルな力で、世界中の人々とサステイナブルな夢を共有し、溶け合っていく歌を奏でているイメージです。
また、6日には金星(愛と豊かさ)が魚座エリアを運行し始めます。
占星術では、基本10天体とそれぞれの天体が運行するサイン(星座)とは、組み合わせにより特徴的な関係になることがあります。
そのひとつに「高揚」という関係性があり、ある天体があるサイン(星座)を運行すると、その天体の働きが強まるのです。
そして、金星にとっては魚座が「高揚」のサイン(星座)。今週金星は魚座に入ることで活力を増し、人々を陶酔させたり、(過剰に)きらきらと美しい夢を振りまきながら力を広げていきます。
美しい物語に癒やされる半面、プロパガンダされることもあるかもしれません。現実と理想とが錯綜する中で、「今現在を見つつ、理想や未来について、それぞれの感性で考えていく」1週間になりそうです。
魚座の星模様
夢のボーナスタイム
牡羊座エリアの太陽と水星は、「生まれたときから持っている財産」や、「自分の資質を活かした豊かさ」などの意味がある場所を運行します。
先週の新月のテーマである「自己資質を活かす環境を考えること」を前提として、じっくりと才能を育てていくようなタイミングです。自信をつけて行動し、行動することで「自己効力感」を育むことが大切です。
水瓶座エリアにいる土星と火星が重なりつつ、「無意識」や「人には見せない秘密」「バックヤード」を意味する場所を運行します。
今まで地道な努力を続けてきた人は、縁の下の力持ちとして実力を発揮できそうです。
一方では、下積み的(研修的)な仕事でプレッシャーやストレスを感じるかもしれません。
このタイミングでは、努力を他者になかなか認められにくいかもしれせんが、今の積み重ねが後に大きな支えとなります。
そのときに一点注意したいのが、それが「耐えるべき試練」なのか「耐えても意味がない試練なのか」ということ。
自分で判断するのは難しくもあるので、煮詰まったときには他者に相談してみましょう。
木星+海王星は、「自分自身」を表す魚座エリアで重なり、追って金星も同じ場所を運行していきます。
上記、【今週の空模様】でも書きましたが、金星は魚座に入ると活力を増します。
もともと金星は、キラキラして、ウキウキし、嬉しい、楽しい、明るい、楽ちんなことが大好きな天体です。
その金星が、境界線を緩める作用を持ち、浮世離れ感のある魚座エリアに入ると、「過剰に」キラキラ度が増すのです。
魅力がUPし、評価が上がったり、甘やかされたりするような棚ぼたラッキータームにはなりますが、浮ついた気持ちになりすぎると、5月3日に金星が隣のサイン(牡羊座)に移動したときに、足元がふわふわしてしまうかもしれないので、少し気を引き締めて謙虚さも大切にしましょう。
窓の外に感じる、予測不可能な自然の存在。〈TAKT PROJECT〉代表・吉泉 聡が語る窓