カミソリ刃は肌を傷めそう。
負担をかけることなく
きちんとヒゲを剃れますか？
バーバー人気もあってか、Ｔ字カミソリは意外と根強く支持されている。一方で、肌を傷めるのではないかという心配もつきまとう。そこで、シック・ジャパンの伊藤真人さんに正しい髭剃りの方法についてお話を伺った。
Q
洗顔の時ですら顔をこすってはダメなのに、T字カミソリは肌へのダメージが強すぎませんか？
伊藤真人
カミソリ負けなど、肌に悪そうなイメージがありますが、実際は刃を肌の上に軽く滑らせるように剃るのが正しい方法です。最近のT字カミソリは、肌にかかる力も分散されるように、開発・設計がなされています。
Q
最も効果的なタイミングは？
伊藤真人
お風呂やシャワーの後は皮膚も清潔になり、ヒゲも柔らかくなっているのでベストですね。ただ、朝の忙しい時間帯だと難しいですよね。その場合はお湯で洗顔をするか、レンジで熱くした蒸しタオルで顔を温めてから行うのが最適です。
Q
準備すべき大事なものは？
伊藤真人
実はシェービング剤がとても大事です。良いヒゲ剃りができるか、また肌への負担を減らせるかは、プレシェーブ次第。お湯や蒸しタオルで顔ヒゲを柔らかくした後、ジェルまたはフォーム状のものを塗ります。
どちらも機能的にはほぼ同じなので、テクスチャーの好みで選んで結構ですが、ジェルだと透明な分、どこを剃っているかがわかるので、細部を整える際に便利です。お風呂ですと、その場にある石鹸などを使う人もいますが、成分が違うのでヒゲ剃りには向いていません。
Q
どこから剃るべきですか？
伊藤真人
面積が大きく平らな頬から始めて、次に喉や首などの凹凸部や狭い部分。小刻みに剃らず、大きくワンストロークで剃った方が肌を傷めません。一度で剃り切れない場合は、シェービング剤を追加しつつ、刃に詰まった毛をすすぎながら再度剃ってください。
Q
剃った後にすべきことは？
伊藤真人
肌の水分が失われているので保湿剤を塗ってください。アフターシェービングローションや乳液などをつけるのがベストです。
Q
寒くなるこれからの時期、ヒゲ剃りの注意点はありますか？
伊藤真人
空気が乾燥するとヒゲも硬くなるので、プレシェーブでいかにヒゲを柔らかくするかが重要。肌を傷つけずしっかりとヒゲを剃るなら、プレシェーブが８割と心得て、きちんと行ってください。
意外と知らないT字カミソリの作法。
1.朝のヒゲ剃りは蒸しタオルを活用。
まず軽く顔を洗って肌を清潔にしたら、電子レンジで蒸したタオルでヒゲ剃りする場所を3分ほど覆い、ヒゲを柔らかくすることが大事。この一手間で、肌へのダメージもだいぶ軽減されるうえ、仕上がりも美しくなるはず。
2.石鹸でプレシェービングは×。
入浴時やシャワーを浴びる時に、手近にあるからといって、石鹸など、プレシェーブ剤以外のものでシェービングするのはNG。汚れを落とすこととヒゲを柔らかくするというのは目的が異なり、含まれている成分も違う。
3.ヒゲ剃りは基本的にワンストロークで。
力を入れずにサッと、大きく＆優しく剃るだけで大丈夫。頬など、面積の広い平らな部分であれば、1回のストロークで、ほぼ剃り切りたい。基本的にはヒゲの生える向きに沿って剃る「順剃り」が望ましい。
