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塩梅いい身だしなみ by VOW-VOW:ヘアスタイリングは半乾きがちょうどいい

ビューティエージェンシーのVOW-VOWに所属するアーティストを招き、目からウロコのテクニックや知識、プロダクトを紹介する連載。今回のゲストはトップヘアスタイリストの西村浩一です。同氏が撮影現場でも使用するプロならではの時短かつ簡単にできるヘアスタイリング術を教わります。

photo: Asuka Ito / edit: kontakt

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髪のセットに
何分かける?

今回のスタイリング方法は基本的に色々な髪形やさまざまな整髪料で使えるテクニックです。なかでも髪質が硬い人、毛量が多い人、それにくせ毛の人には有効な技。また面倒くさがりの人にもうってつけです。

ドライヤーで髪を乾かす時間を短縮できますから。朝シャワーの後や、洗顔ついでに髪の毛を全体的に濡らす。そして髪の水分をタオルで拭き取った状態から始めるのが今回のヘアスタイリング方法です。

髪の毛を思い通りに。
半乾きへアのメリット。

半乾き状態のどんなところにメリットがあるかというと、ドライな髪よりも、水分が残っている髪の毛は柔らかく、コントロールしやすいところにあります。業界用語で、この半乾きの髪の状態を“タオルドライ”と呼びます。

タオルドライ状態の髪の毛は、整髪料をつける時に有効に働きます。水分を含んだ髪は柔らかく、整髪料が馴染みやすいから。つまり髪全体に行き渡るということ。乾いた髪の毛だと、これがなかなか難しいんですよね。

しかしタオルドライの状態が甘く、余計な水分が残っていると、乾いた時の髪形の印象がイメージしていたものと違ったり、また整髪料が過剰な水分と混ざり合い薄まり、必要以上に使ってしまうことも。整髪料のつけすぎは不自然でカッコ悪い。なのでタオルでしっかりと拭き取ることが重要。

タオルドライ
“タオルドライ”と呼ぶ半乾き状態から始めるヘアスタイリング。水分が残った髪の毛は柔らかく、整髪料も馴染みやすい。

またこのヘアスタイリング方法で、あると便利なのがクシです。スケルトンブラシと呼ばれるブラシの目が粗く隙間の多いクシ。髪のボリュームを抑えるのに適した目の細かいコーム。逆に空気を含ませボリューム感を出す時のメッシュコーム。この3種あればバッチリです。それにこれらのクシを使えば、整髪料で手がベトベトになることもありません。

ヘアスタイリングが終わった後は自然乾燥です。そのまま外出、会社に到着する頃には、髪が乾き、見た目も自然で塩梅のいいヘアスタイルになっていると思います。

今回はワックスを使用しましたが、ジェルでもポマードでも基本的には同じ手順。次回は整髪料についてレクチャーします。今は整髪料も多様です。ジェルにワックスにオイル。髪の長さや髪質に合ったもの、そして自分が目指す質感のものを選べていますか?

HOW TO STYLE
HALF WET HAIR

1、シャワーなどで髪を全体的に濡らした後にタオルで水分をできるだけ拭き取る。

タオルで水分を拭き取る

2、ワックスやジェルなどの整髪料を10円玉ほどの大きさにすくい取る。

ワックスやジェルなどの整髪料を手に取る。

3、手のひら全体にのばしたワックスを髪の毛の流れに逆らうように全体に馴染ませていく。まずは後頭部から始めるといい。

手のひら全体にのばしたワックスを全体に馴染ませる。

4、さらに全体にワックスが行き渡るように、スケルトンブラシを使用。

ワックスが行き渡るように、スケルトンブラシを使用

5、ボリュームを抑えたいところは目の細かいコームで頭のカーブに押し付けるように。

目の細かいコームで押し付けるように。

6、目のざっくりしたコームを使うと手グシのような空気感を含んだ自然な仕上がりになる。

手グシのような空気感は目のざっくりしたコームを使う

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