「何者でもないけど、何かになりたい」と願う人の真理と、「整え方」を全身で表現
舞台となったのは虎ノ門ヒルズ ステーションタワーに誕生した、東京タワーを望む〈TOKYO NODE LAB〉。業種や領域を超えたクリエイターやイノベーティブな企業が集結した研究、共創の場として注目される新たなコミュニティスペースだ。
そこでのイベント〈TOKYO NODE LAB_BRUTUS NEW PERSPECTIVE NIGHT〉の柿落としとなる今回はグルーミングツールブランドの〈AUGER〉をパートナーに、ブランドのイメージカラーである黒を基調に、夜空と同化したような薄暗い光を演出。
特別招待チケットに当選した20組40名が立食形式でカクテルと食事を楽しむ中、表現者のアオイヤマダさんと、サックス奏者の松丸契さんの圧巻のパフォーマンスが始まった。
会場に響き渡っていたBGMの音が徐々に小さくなり、暗闇の中にスポットライトが灯ると、立っていたのは黒いドレスを纏ったアオイさん。その背中を追うように松丸さんが現れ、お互いの感性を繰り出すような即興セッションが披露された。
「前日にイメージしていたパフォーマンスの流れを軽く伝えようと思って(松丸)契くんにメールしたら、すぐに“もう、即興を楽しもうぜ!”と返信がきて、事前の打ち合わせもなしで今日を迎えました」
アオイさんがそう話す通り、パフォーマンスはぶっつけ本番だったという。フロアの片隅に小さなステージが用意されていたが、そこを飛び降り、会場全体を舞台に観客も巻き込んだパフォーマンスが繰り広げられた。その最中、ところどころでアオイさんが観客に囁いていた「何者でもないけど、何かになりたい」という言葉。その真意がパフォーマンス後のトークショーで語られた。
「この会場から見える東京タワー。誰もが知る建造物ですが、東京スカイツリーが建ってからは災害時の予備の電波塔としての役割を与えられているって知っていますか。もう主役じゃなくて、ある意味、今は何者でもない存在なんです。ただ、大事な予備。これは私にも、みんなにも言えること。何者でなくとも、誰かに必要とされる、そんな存在でありたい」
このアオイさんの話は、〈AUGER〉のグルーミングツールとも重なることが多い。“何か”になりたい、そう願うそれぞれの人の理想を叶え“整える”道具を〈AUGER〉は作り続けている。そんな魅力に、改めて気付かされる一夜となった。