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雨宮零の改運指南:「恵方巻」の本当のタイミングとは?

「改運」とは、古来の中国の発想に倣ったもの。運は開くのではなく、良くも悪くも改まっていくという考えのもと、占い師・雨宮零さんが日常で使える改運法を伝授。前回の「『種銭』となるお札を使って財運アップ」を読む。

Edit: Motoko KUROKI

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改運と開運


「改運」とは、自分が持つ運を改めること。ポジティブな変化もネガティブな変化も自らの行いによって起こり得る。例えば、髪や服に嫌な臭いがついたら運気を下げることになる。逆に、いい香りを身につけることで、運気は上昇する。この連載では「改運」のなかでも、運を良い方向に改めることを「開運」と呼ぶ。

今月の時勢

2月の時勢は少々キツめ。気がついたら少しずつ崩れており、かろうじて首の皮一枚、崖っぷちにいる……といった状況です。これは厳しいかな、というときには、諦めが肝心。下手にもがかず、タイミングを待つのが良い時です。間違った情報に惑わされず、しっかりと頭を使い、地道に少しずつでも状況の立て直しを図ることが大切。今月は、新年の開運について2つお話しします。

前回の「『種銭』となるお札を使って財運アップ」を読む。

恵方巻は節分を終え「新年」になってから

節分といえば、恵方巻を思い浮かべる方も多いかと思います。

恵方巻とは、節分に恵方(その年の吉方位)を向いて無言で食べると良いとされる巻き寿司です。

この吉方位とは、歳徳神(としとくじん)と呼ばれる神様がその年に巡っている方角を指します。

平安時代にこの神様は、幸運をもたらす神様として位置付けられていました。歳徳神は毎年、方角(滞在する場所)を移動しており、この歳徳神がいる方角を恵方としています。

しかし、この恵方巻のタイミングについて誤った情報が流布されています。

歳徳神は新年が来たら移動します。12月1日の記事で、占いにおける年の始まり(新年)は使用する占術によって違うというお話をしましたが、今回のコラムでいう新年は、立春。2022年の立春は2月4日5時51分(※現在一般に使われている定気暦の場合)になります。

節分は立春の前日で、占い的な大晦日にあたります。節分(大晦日)に2022年の恵方を向いて食べたところで、実際には年は改まっていないため、歳徳神はその方角にはまだいません。

つまり、恵方巻の縁起を担ぐ場合には、立春を迎えてから行わないといけないのです。

この恵方巻に関する開運法については、定説などがハッキリしていませんが、もしご縁があって召し上がるようであれば、立春を迎えてからをオススメします。

さらに、実は暦には恒気暦という暦も存在し、恒気暦の場合には、2022年の立春が2月5日の16時32分になりますので、結局のところ、この2月5日の16時32分という時間を待って年が確実に切り替わってから、2022年を楽しく過ごせるように未来を描きつつ、美味しく召し上がってみてください。

日付が過ぎて売れ残りになってしまったお寿司を食べることでフードロス解消にも貢献できますし、一石二鳥です。

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