日本はもちろん、世界各地で開催された夏のミュージックフェスティバル。活況を呈したというニュースとともに、ジャンルを越境して活躍したというジャズミュージシャンたちの話題も目立っていた。祭りの季節が終わった9月の終わりから、世界中の観客を盛り上げた7組の音楽家たちが、一気に〈ブルーノート東京〉のステージを彩る。
コンテンポラリージャズの新たなカリスマとして、評価の高いイマニュエル・ウィルキンスや、UKスピリチュアルジャズの伝道師であるマシュー・ハルソール。そして、既に日本でも高い人気を獲得し、昨年に続いて来日を果たすエメット・コーエンやヌバイア・ガルシアら。チケット入手は争奪戦になりそうだが、ヘッドライナー級の演奏を、身近で楽しむことができる公演。クールな即興演奏も楽しみだけど、夏の疲れを癒やすような甘いバラードにも期待したい。
BRAXTON COOK
2017年のデビュー以降、アルトサックス奏者としてトム・ミッシュら数々のセッションに参加するほか、甘い歌声とメロディで人気上昇中のブラクストン・クック。4人編成のリーダープロジェクトでステージを彩る。
LAKECIA BENJAMIN
2023年に発表した4枚目のアルバム『Phoenix』が、グラミー賞3部門にノミネートされ、一躍注目を集めるようになったアルトサックス奏者、レイクシア・ベンジャミン。来日公演にはE・J・ストリックランド(Dr)らが参加。
IMMANUEL WILKINS QUARTET
22歳で〈Blue Note Records〉から『Omega』(2020年)を発表。『The 7th Hand』(22年)も各賞を獲得した、アルトサックス奏者のイマニュエル・ウィルキンス。即興演奏はもちろん、秋にぴったりのバラードにも期待。
MATTHEW HALSALL
2008年に〈Gondwana Records〉設立以降、UKジャズを牽引しているトランペット奏者のマシュー・ハルソール。スピリチュアルで美しい『An Ever Changing View』(23年)の楽曲を中心にした、スペシャルライブを開催。
EMMET COHEN TRIO
演奏者であると同時に、ジャズの研究者としても知られるピアニストのエメット・コーエン。ルーベン・ロジャース(Ba)とジョー・ファンズワース(Dr)と共に、ジャズの100年を網羅するステージを展開する予定。
AMARO FREITAS
変則的な演奏や打楽器の導入など、話題沸騰中のブラジル出身の鬼才ピアニスト、アマーロ・フレイタス。一体どんな演奏を聴かせてくれるのか。
NUBYA GARCIA
4年ぶりの新作『Odyssey』を発表したテナーサックス奏者のヌバイア・ガルシア。昨年に続きブルーノートへ登場。サム・ジョーンズ(Dr)やマックス・ルサート(Ba)ら、気心知れたメンバーと6ステージを敢行。