演劇作家として照明にはこだわりたい
一般的に舞台美術は公演に合わせて借りるか、そのためだけに作って廃棄しますが、僕は自分が買ったものしか舞台に配置したくないし、舞台にどんな役者が立つかと同じくらいこだわりたい。
何より照明器具を買うと気持ちがぶち上がるんです。これはフィレンツェの蚤の市で見つけたもの。大きくて重いのでスタッフには嫌がられましたが、どうしても欲しくて買いました。倉庫には買い集めた照明や椅子などがたくさんあり、まだ出番のないものもあります。
逆に家にはこだわりがなく、家用のいいソファより、舞台用のいいものを買いたいという欲求の方が強いですね。それに、いいものが手に入ったらそこで達成ではなく、また欲しくなる。人間って怖い。