“敵買い”の歴史のトリを飾ったギター
僕にとってギターは、若い頃に買えなかったものを手に入れていく“敵買い”の歴史。初任給で憧れのミュージシャンが使っていたオベーションの《Adamas》を買い、2007年にサンボマスターの山口隆とままどおるズを結成した時に初めてギブソンの《B−25》を手にし、そしていつかどこかで出会ったら、生まれ年の1964年製のギターを買いたいなと思っていました。その出会いが訪れたのは2009年、出張先のロンドンで。塗装にぼかしが入ったサンバーストのギブソンは、ギターを始めた中学時代の憧れでした。タイムマシンがあったら過去に戻って、昔の自分に「お前もうちょっと生きてると生まれ年のギブソンを買えるぞ」というのを見せに行きたいです。