人生を変えた西表島を思い出させてくれるもの
まだ東京の有明埠頭から沖縄の那覇へのフェリーの航路があった1998年、そこからまた西表島(いりおもてじま)まで船に乗り、バックパッカーのような旅をしました。
自分の価値観に懐疑的で居場所がないと感じていたのが、自分を肯定できる感覚に西表島がしてくれた。街育ちでモノ=買うという感覚だったのが、蚕やバショウを育て、糸も染料も自分たちで作る人々と出会って人生が変わりました。それが、岩手に移住して自給自足する生活にもつながったんです。
西表島の染色工房で出会った真木千秋さんと岩手で偶然再会して購入したのが、野生の蚕を紡いだタッサーシルクのストール。自分の人生を変えた経験と結びつくもので、夏も冬も鞄に入れて何十年も使っています。