精度は「?」でも、信頼してやまない万能定規
20年ほど前に《東京圖 六本木昼図》という絵画を制作したのですが、窓を大量に描く作業に辟易とした経験が。等間隔に線を引くのも垂直をその都度出すのもとにかく面倒。かといって製図のような精度で描くと線が整いすぎて絵が痩せちゃうんです。
そんな時に世界堂で見つけた、この万能定規。2.5㎜刻みに目盛りを固定でき、平行線を引くのがなんとも楽。ひたすら感動しました。
ただ、目盛りはそれ以上細かく設定できず万能と呼べるほどではない(笑)。でもだからこそ筆の当て方や使い方を工夫して独自の線を引けるようになり、今ではこれがないと仕事になりません。使い方にコツが要るためか廃番になってしまったので、大事に大事に使っています。