〈CAMPFIRE〉代表・家入一真
小沢健二『LIFE』のレコード
「もともとフリッパーズ・ギターが好きで、曲名をもじってウェブサービスの名前にしたことも。『LIFE』は僕が16歳の頃の大ヒットアルバムで、改めてメルカリでレコードを購入しました。理由は永井博さんの絵と同様、行きつけの〈赤い部屋〉に置きたかったから。僕がいなくても誰かが流せば良さが伝わるし、“家入さんのレコードなんだ”から話が広がるのも楽しい。配信も便利ですが、レコードにはリアルに音と人をつなげる魅力がありますね」
バイヤー・山田 遊
〈モルン〉のオブシディアン
「長年、僕にとってスーツケースはハイエンドかファストブランドの2択。〈モルン〉はその中間を埋めてくれる存在だと思います」。スウェーデン語で雲を意味するブランドは、2022年春にローンチ。「新しいだけあって、軽さや操作性など今求められる機能がすべて備わっているのがいい。柴田文江さんのデザインもマスキュリンすぎなくて気に入っています」。写真のLarge(容量約92l)を含む3サイズ。色はオブシディアンなど6色を展開。
ヘア&メイク・矢口憲一
上泉秀人のしのぎ湯飲み
「青梅で猫と暮らす作家の上泉秀人さんは、会うたびに野菜をくれるヒッピーみたいな人。作る器はどれも繊細で、均等に模様を彫る“しのぎ”の技法で作った湯飲みは美しい。飲み物がたっぷり入る口径なのにグリップがしっかり効いていて、持ちやすくて飲みやすいんです。僕の店〈駿河台 矢口〉の階下にある〈トライギャラリーおちゃのみず〉で年1回くらいのペースで個展を開いているので、そこで買い揃えました。いつもこれで白湯を飲んでます」
〈中川政七商店〉代表取締役会長・中川政七
〈ボルボ〉のXC60
実は「見た目はそこまで好みじゃない」ものの、「“ライフスタンス”が素晴らしいブランド」と乗り換え。ボルボは、1959年に世界初の3点式シートベルトを開発し特許を無償公開。2008年に新ボルボ車での「交通事故死亡重傷者ゼロ」、21年に「2030年全車EV化」を掲げるなど、常にビジョナリーで先進的な企業哲学が買いのポイント。「ここ数年、商品自体より、ブランドの背景や姿勢が買い物の基準になっている」とか。
〈ポスタルコ〉デザイナー・マイク・エーブルソン
〈ポーレックス〉のコーヒーミル・Ⅱ
「いろんな道具を持つのが好きじゃない」「どっちかというとお茶の方が好き」との理由から、コーヒー豆はミキサーで適当に挽く派だったマイクさんがこの夏、コーヒーミルを購入。シンプルでコンパクト、セラミック刃や日本製に惹かれて買ったところ、スタジオに転がっていた自作の木製ドアノブのくぼみに奇跡のフィットしたのだった。摑(つか)みやすくなったうえに愛着も湧いて、日々、豆の香りを漂わせている。