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AUGER presents かっこいい大人は、“整え方”を知っている。vol.1バーテンダー・野村空人

グルーミングツールブランド〈AUGER(オーガー®)〉。その価値観を共有するクリエイターが、各フィールドで“大人の整え方”を自由に語る連載がスタート。第1回は、バーテンダー・野村空人さんに、お酒にまつわる“整え方”を伺いました。

photo: Satoshi Nagare / text: Keiichiro Miyata

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今日をリセットして明日に繰り越さない、お酒との向き合い方

身だしなみ”という分野で、「毎日の当たり前の時間」を、「暮らしを整える心地よい時間」に変えてきたグルーミングツールブランド〈AUGER(オーガー®)〉。その価値観を共有するクリエイターが、各フィールドで“大人の整え方”を自由に語る連載がスタート。第1回は、バーテンダー・野村空人さんに、お酒にまつわる“整え方”を伺いました。

「心と体を休め、頭をリセットする。これが“整う”ということ。今日の気分をリセットして、明日に繰り越さない。そんな力がお酒にはあります。酒場を訪れた人がどんな気分か、察知するのもバーテンダーの務め。どんな会話をするか、またそっとしておくべきか、お客さんの気持ちに寄り添い、一日の締めくくりにぴったりなお酒を提供する。シェイカーの振り方やカクテルの調合以外にも、さまざまなことに気を配り、店内をクリエイションしています」

その思いが込められた〈NOMURA SHOTEN〉は、東京・蔵前にある。

「まだ知らぬ新しいお酒と出会い、ボトルを購入できる場所として、酒屋を併設した立ち飲みスタイルで営業しています。開店前にまず行うのが店内に線香を焚くこと。ほのかな香りを店全体に纏わせることで、昨日までのニオイをリセットするとともに、自分自身も“今日”に臨む気持ちを整えていきます。また、利用するお客さんにとっても“明日に向けて整う場所”になる、と信じてルーティンにしています」

細部まで行き渡る野村さんの世界観が話題を呼び、老若男女で賑わう店内。今では、遠方からも人が訪れる人気店になっているが、さまざまな試行錯誤を繰り返してきたそう。

「これまでに何軒もの店をプロデュースしてきましたが、最初から100点満点のサービスを提供するのは難しい。土地によってお客さんの雰囲気は違うし、当然その要望も変わってきます。まずは、“やってみる精神”で口火を切る勢いも大事だと思います。お店の世界観を整えていくのは、それから。例えば、〈NOMURA SHOTEN〉の場合、お酒ビギナーの方が安心していろいろな銘柄を試せるように、ボトルすべてに飲み方に応じた値札をつけています。これも営業しながら変わってきたこと。要望に少しずつ応えることで、この店ならではのスタイルが徐々に整っていきました」

“整ったカクテル”には、サプライズがつきもの

お酒の楽しさをさらに広めるため、次はお酒上級者向けのバーを、世田谷区代田に開店予定とか。

「蔵前のお店は、“お酒と出会う”ことがコンセプト。ベースとなる銘柄の香りと風味を知っていただくため、ソーダ割りなどのシンプルな飲み方で提供しています。次に構想しているお店は、私がイギリスと日本で学んだことを融合させたバーになります。イギリスと日本では、バーテンダーのスタイルが違います。日本は、最高の素材を使い、シェイクの仕方で洗練させたカクテルに仕上げるのがうまい。ロンドンは、伝統のレシピを一度崩し、さまざまな素材を付け足し、再構築を繰り返す文化があります」

2国の良さを併せ持つスタイルを目指す野村さんは、カクテルとの向き合い方にも独自の美学がある。

「ただ、おいしいだけではつまらない。“何これ?うまっ!”と思わず声が漏れるような予想を裏切るサプライズを起こせてこそ、“整ったカクテル”と呼べるものになる。メインとなる銘柄の風味を邪魔せず、見事に調和し、さらにアクセントにもなる素材を効かせる。そんなカクテルを日々探求しています。例えば、スパイスを煎ったり、香木の煙をくぐらせたグラスにお酒を注ぐなど、手法はさまざま」

そんな独創的な発想は、バーカウンターの外に出て磨いてきたそう。

「バーテンダーは味覚と嗅覚の勝負。フィンランド発のカクテルジン〈KYRO〉のアンバサダーを務めたり、フレグランスブランド〈パールプラス〉のプロデュースも行ったりと、広い分野に興味を持ち経験を積んだことで、カクテルの引き出しが増えてきたと思います。振り返ると、これも“整ったお酒作り”には、欠かせないことだったと感じます」

NOMURA SHOUTEN 店内の様子

MY STYLE ソーダ割りだからこそ、味を慎重に整える

「“整ったお酒”というのは、香りと味の調和がとれたうえに、どこかにサプライズがあります。シンプルなソーダ割りは特に腕の見せどころ。選んだ銘柄の風味を邪魔せず、アクセントになるスパイスを調合する。目指すのは、香りから連想する風味を少し裏切ること。これがサプライズの源になる。しっかりとステアしてグラスと氷の温度を一定にし、注いだ一杯を理想の味のまま長く楽しめるように仕上げる。これも、お酒の味を整えるうえでは欠かせません」

ソーダ割をステアする様子
氷を入れた後、しっかりとステアしてグラスを冷やしてからアルコール類を注ぐ。これにより、飲んでいる途中も氷が解けにくくなり、提供されたときの味わいが長くキープされる。

WHAT’S ? AUGER?→《ツメキリ M Revolver》

身だしなみ用品から調理器具まで手がける〈貝印〉から誕生した、男性用のグルーミングツールブランド〈オーガー〉。“ミニマルなデザインが好み”と話す野村さんが気になるのは、硬い爪でも力をかけずに整えられる《ツメキリ M Revolver》。インテリアに馴染み、忙しい朝のセルフケアの時短にも役立つ、切れ味抜群のグッズが揃う。3,300円(オーガー/貝印)

〈オーガー〉のツメキリ M Revolver

問合せ/貝印 お客様相談室

TEL:0120-016-410

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