明るさの変化で表情が変わる、抽象画
平野泰子の《Twilight 2201》
平野泰子が学生時代から作り続けているシリーズです。石膏を塗りフラットになったキャンバスに、赤・青・黄色の三原色を塗り重ねて仕上げているのが特徴。側面を見ると、それらの色を使っていることがよくわかります。
富山で生まれ、京都の大学を卒業した平野は、人生の大半を山に囲まれて暮らしてきました。生活の中で見てきた山の存在感や気配を表現したいと思い、実験を重ねたうえで辿り着いたのがこの技法。主張しすぎないためインテリアの一部としてどんな空間にも合いますし、光の加減で表情が変わってくる作品なので、昼夜問わず楽しめます。
(stoop/関直宏)

2022年/キャンバスに石膏、油彩/65.2×53cm