グラフィティを軸に描く、アブストラクトな心象風景
sorutoの《無題, 2024》
今や日本でもアーティストとして評価されているグラフィティライターも増えましたが、ヨーロッパにはアブストラクトなスタイルというものがより確立されています。sorutoも、目にした風景を抽象的にペインティングで表現するアブストラクトなスタイルで制作することが多く、グラフィティをベースにしながらも、常に新たな表現を志しているのが面白い作家です。
本作はブックストアでの個展ということで、萩原朔太郎の詩集からインスパイアされた作品。彼自身も読書家ですし、そういった着眼点も含めて稀有な作家だと思います。(stacks bookstore/山下丸郎)

2024年/紙にペンキ、スプレー、鉛筆/41.8×31.9cm