Airbnbで、家族と、仲間と、温かな旅へ

滞在自体が目的になるような個性的な宿と出会えるのが「エアビーアンドビー」の魅力。ある家族が鎌倉の一軒家で、仲間と共に身も心も温まる冬の旅を楽しんだ。

illustration: Kazuma Mikami / photo: Kenya Abe / text: Emi Fukushima

和モダンな一軒家を丸ごと借り切り、サウナに憩い食卓を囲み、仲を深める

ある日の午後、仕事を早々に切り上げ7人乗りの車に乗り込んだのは、内装やプロダクトデザインを手がける〈スタジオドーナツ〉の鈴木恵太さんと北畑裕未さんご夫婦。後部座席に息子で7歳の雅太郎くんと、日々共に働くスタッフの齋藤美咲さん、安長瑠人さん、倉光蓮さんを乗せ、都内から約1時間半。神奈川・鎌倉の住宅街の一角にある〈NIWA鎌倉〉を訪れた。

330坪もの敷地に立つのは、築二十数年の民家を改築した和モダンな2階建ての母屋と数寄屋造りの離れ。この日はここに滞在し、束の間の小旅行を楽しむという。

Airbnbで宿泊できる「NIWA鎌倉」
暖簾(のれん)をくぐり、敷地内の細い石段を上ると見えてくる母屋は延べ床面積約160㎡。

この場所は、国内外800万件以上の物件を紹介する宿泊予約サービス「Airbnb(エアビーアンドビー)」で見つけたもの。暖炉付きのログハウスに、プライベート温泉併設の邸宅、絶景を望むビーチハウスまで。旅の目的やグループ構成に応じて多様な宿泊先を選べるのが、エアビーの醍醐味だ。

「忙しない日々の中ではゆっくり会話をする時間が取れないので、時々出張に絡めてこうして私たち家族とスタッフみんなで旅をしています。そんな時にエアビーは、大人数で一ヵ所に泊まって時間を共有できる施設を見つけやすくて嬉しいですね。また仕事柄、多様な空間を自分の目で見て、感じて、体験するのも大事。個性的な物件に泊まれるのも魅力的です」と北畑さん。憩い、仲を深め、学ぶ。そんな彼ららしい旅が始まった。

到着早々、男性陣が向かったのは竹林に臨む庭のサウナ小屋。囲炉裏をデザインに取り入れたフィンランド式のロウリュサウナで、“囲む”という入浴スタイルによって自ずと会話も弾む。「大きな窓が新鮮で、外を眺めながら時間を過ごせるのが嬉しい」と口を揃えるのはサウナ好きの安長さんと倉光さん。

窓には強化ガラスが用いられ、熱が逃げないのも特筆すべき点。誰からともなく「窓の外に月が見えたら最高だろうね」とのロマンティックな言葉がこぼれたのは、空間の静謐(せいひつ)さも相まってのことだろう。体が温まると、思い思いのタイミングで水風呂や露天風呂へ。いずれも敷地内から湧き出る天然水を引いており、じゃぼんと浸かった雅太郎くんも「気持ちいい!」とご満悦だった。

日が傾き、明かりが灯って庭が幻想的な表情を見せ始めた頃、母屋からは食欲をそそる香りが漂ってきた。〈NIWA鎌倉〉ではオプションで、プライベートシェフによるディナー(1人2万円〜)も予約可能。

この日は和食料理人の會澤隆さんが腕を振るい、泳ぎ釣りで自ら釣った地魚のお造りや天ぷら、寿司など目にも美しい料理を次々と仕上げていく。一同は引き寄せられるようにキッチンへ。「泳ぎ釣りってどんな方法ですか?」「どんな米びつを使っていますか?」など、會澤さんへ次々と質問を投げかけていた。

一枚板で作られたダイニングテーブルに料理が並ぶと、「乾杯」の声で宴がスタート。美食に舌鼓を打ちながら、話題は以前に訪れた旅の話へ。「今年だけでもみんなで岐阜と福岡、大阪・関西万博にも行ったよね」と鈴木さん。対して北畑さんも「同じものを見ても感想が一人一人違うのが毎回面白い」と相槌を打つ。

「数年前にニューヨーク出張に同行させてもらったのが心に残っていて、特に現代美術館の〈ディア・ビーコン〉が刺激的でした」とは齋藤さん。続けて北畑さんも「ニューヨーク出張で言うと、ニューホープにあるジョージ・ナカシマの自邸が印象的だった。モザイクタイルが敷き詰められたバスルームが素敵で。今度は全員で見に行って、あーだこーだ言い合えたら楽しいだろうな」。

こうして周囲を気にせず心ゆくまで話ができるのも、一棟貸しならでは。思い出話に花を咲かせつつ、夜は更けていった。

迎えた翌朝。爽やかな光の下では、前庭とつながるダイニングの開放感が一層引き立つ。「内風呂や寝室など、眺望が魅力の窓は固定窓や枠がない造りになっていて気持ち良いですね」と鈴木さんも話す。コーヒーを淹(い)れ、パンケーキを焼き、とみんなで朝食の支度を進めるところはさすがのチームワーク。

寝ぼけまなこの雅太郎くんも、朝食を終えると元気に家中を駆けていた。PCを開く人、リビングでくつろぐ人、それぞれに穏やかな朝を過ごすと、チェックアウトの時間が近づいてきた。

「今回のように“滞在”を中心にゆっくりと時間を過ごせたのは久しぶりのこと。一緒に新しい経験をしたり、食卓を囲んだりすることでみんなの距離が一層縮まることを改めて感じましたね」(北畑)

帰りしな「坂倉準三が設計した〈鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム〉に寄ってみよう」と鈴木さん。エアビーならではのプライベート感に満ちた滞在で、身も心も温まった一行。好奇心のまま寄り道を挟みつつ、日常へ帰っていった。

Airbnbで探す、わざわざ行きたくなる冬の旅

日本国内だけでも多彩な宿泊先を紹介している「エアビーアンドビー」。中でも、寒い季節ならではの魅力的な体験ができる選りすぐりの4件をご紹介。

Airbnbで宿泊できるスポットの地図
美しい景色が望めたり、アクティビティが楽しめたり。北から南まで、エアビーには個性豊かな宿泊先が揃っている。

01:一世一代の絶景へ(北海道 洞爺湖)

湖のほとりの一軒家のイラスト

小さな家から見渡す幻想的なレイクビュー

真っ白な銀世界に囲まれた冬の洞爺湖を一望できるのが、丘の中腹に立つ小さな貸し切り一軒家〈huxue(フーシェ)〉。早朝には雲海が見られることも。キッチンには台湾・中国茶や日本茶など6種類以上の高級茶葉が用意されており、眺望を独占しながらティータイムを過ごす贅沢にもありつける。
HP:www.airbnb.jp/rooms/30776740

02:スキー好きなもので(長野 白馬)

スキーのイラスト

北アルプスのヴィラで滑るもよし暖まるもよし

ウィンタースポーツを楽しむなら、北アルプスを望むヴィラ〈MOMO Hakuba〉へ。最寄りのスキー場へは車で約5分と好アクセスで、スキー用品をすぐに乾かせるヒートラックを完備。半露天の家族風呂と全面床暖房が設置されており、雪山から帰った後も暖かく過ごすことができる。
HP:www.airbnb.jp/rooms/1115094598518143803

03:古民家で過ごす(茨城 古河)

古民家のイラスト

築150年超えの邸宅で日本の四季を感じる

四季折々に繊細に表情を変える約10ヘクタールの広大な森の中に立つのが、築150年超えの伝統的な日本家屋〈GLOCE古河 kominka 翠〉。随所に、現代の住宅では取り入れることが難しくなった建材や工法、細工がちりばめられており、伝統的な美意識を感じながらの滞在が楽しめる。
HP:www.airbnb.jp/rooms/993232127034796789

04:サウナに浸る(広島 尾道)

サウナのイラスト

レモン畑と海に囲まれたバレルサウナでととのう

130坪のレモン畑に囲まれた貸し切り宿〈farm and bed SETODA〉で楽しめるのはフィンランド式バレルサウナ。窓から瀬戸内海を見通せるほか、真冬以外は海で体を冷やすことができる。自然に包まれながらととのう時間は格別だ。入浴後はオプションで、冬が旬のレモン鍋も注文可能。
HP:www.airbnb.jp/rooms/1166889975580016721

Airbnbを使いこなす、5つのヒント

エアビーは、ウェブサイト、またはスマートフォンの専用アプリを通じて利用可能。最適な宿探しはもちろん、滞在をより充実させるためのサポートもしてくれる。5つのヒントを頼りに旅の予定を組んでみよう。

Airbnb

エアビーアンドビーで想像以上の宿泊体験を。
世界220以上の国と地域から、800万件以上の宿泊先を掲載。もちろん、日本国内も北から南まで網羅している。まだ見ぬ景色も、気になっていたあの場所も、きっとお気に入りの宿が見つかるはず。アプリはApp Store、Google Playからダウンロード無料。ブラウザからも利用可能。
©2025 Airbnb, Inc.
TEL:0800-100-1008(フリーダイヤル)

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