獅子座の羅針盤
無邪気に楽しむ余裕を持つ
週の頭、月は獅子座から見て労働の部屋となる山羊座に在住。細かいタスクを週前半に集中して片付けてしまいましょう。今週は後半に進むに連れ気が散りやすくなってきます。これは、思考を司る水星が基盤を表す部屋にあたる蠍座で逆行しているため。過去の思い出に耽ってしまい、目の前の大事な用件を忘れてしまいそうです。
ただ、過去を振り返ったり楽しんだりすること自体はまったく悪いことではありません。昔よく一緒に遊んでいた仲間を思い出して、「もう一度あんな集まりをしたいな」と楽しく考えを巡らせることが、人生の余裕につながります。過去を未来に活かし、そして何より無邪気に楽しむ意識を持ちましょう。
30日には蠍座で水星が逆行を終えます。ここでふと、停滞していたものが動き出すのを感じるでしょう。自分でも気づいていなかった心の奥の悩みが、ふわりとほどけていきます。穏やかな解放感に包まれて、「こういうことだったのか」と道理が腑に落ちる瞬間がありそうです。
ここから1年後には、幸運の天体・木星が自エリア(獅子座)にやってきます。12年に一度の幸運期に向けて、広げたい可能性の種を探していく週となるでしょう。楽しそうだと思ったものに向かって走り始めてみればうまくいきます。
全体の空模様
厳格な老賢者、土星が魚座で逆行を終える今週。これは世界を覆うムードに大きな変化をもたらします。重しが取れ、時代が新しいフェーズへ動き始めますが、次に進むための課題も同時に与えられます。これまで緩められていたものは引き締められ、怠けていた人たちには厳しい結果が待っていそうです。
順行となった土星は牡羊座に移ります。12星座のうちいちばんはじめに来る牡羊座は、リセットやスタートの象徴。ここに土星が来ることで、イノベーションの気運が高まるでしょう。AIの活用がどんどん広がるなか、自分らしく働く手段を探すことになる人も多そうです。
それぞれが本当に大事にしたいものを考え直し、来る時代に備えるタームが始まります。スキルやキャリアを活かして自分をどう完成させていくか、鎧のパーツを一つずつ磨いて丁寧に組み立てていくときとなりそうです。
情報伝達や思考を司る水星の逆行も、今週30日に蠍座で終わりを迎えます。逆行を終える前に愛を司る金星と水星に重なり、そこに拡大の天体・木星と厳しい土星とがそれぞれ120度でつながります。この配置のもとでは、愛について改めて考える人が増えるでしょう。本当に大切な人へと意識を向ける流れが強まり、家族の絆といったものが話題になることもありそうです。
実は、金星は蠍座に在住しているときはあまりコンディションが良くありません。ただ、弱っているときにこそ本質に気づくもの。社会のなかで守りたいものはなにか、ゆっくりと議論が深まる週となります。

【最終回】三宅香帆×佐伯ポインティ「ブルータスってこんな雑誌だったんだ」〜『もしもし、ブルータス。』制作現場レポート・2010年代編〜