時計とスタイル:〈YS〉オーナー・須山誉志雄のケーススタディ

シャツの袖と自然に馴染むか、リングとのバランス感は絶妙か。あるいは、腕から外したときにどのように飾るのか。どの一本を選び、どう付き合うのか、そこに“スタイル”というものが生まれるのかもしれません。〈YS〉オーナー・須山誉志雄が語る時計とスタイル論。

photo: Hiroshi Nakamura / text: Shintaro Kawabe

モチーフは1‌9‌2‌0~50年代の紳士。クラシカルな空間と服との掛け算

バーバーショップ〈YS〉のオーナー須山誉志雄さんの定番は1920年代から50年代に流行した欧米のクラシックなスタイル。和洋折衷な家具が並ぶ部屋にオブジェのようにアンティークウォッチが佇んでいる。

「映画『有頂天時代』などのフレッド・アステアが出演する30年代や40年代の映画にありそうなワンシーンをテーマに、腕時計を置いています。例えば、主人公が帰宅後に腕時計をサッと机に置くようなシーンを再現したり。時計と近しい年代のものを並べて、ムードを作ることもこだわり。そうすることで、その一本の魅力をさらに引き出せます」

〈グリュエン〉の時計
〈グリュエン〉の周囲には1950年代のタイバーや70年代のカフリンクス、さらには10年代のスティックピンといった着こなしの仕上げとなるアイテムが並ぶ。

クラシックなコーディネートを完成させるうえで、腕時計の選択にもこだわりがあるようだ。

「タキシードやスリーピースのスーツといった20年代のドレススタイルの時は、フォーマル感を演出するために10年代の懐中時計を携えます。40年代のカジュアルなスーツを着るのならば、アメリカの〈グリュエン〉の30年代の腕時計を巻きます。

10年代から30年代にかけて欧州で流行した直線や幾何学模様で描かれるデザイン様式、アールデコさながらのフェイスが当時の佇まいを引き立たせてくれる。おまけに、ハットにスーツなどのエレガントな着こなしとも相性が良いんです。そんな自分の好きなスタイルを腕時計を通じて表現することが、僕のアンティークウォッチの楽しみ方です」

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