時計とスタイル:〈THE DAY〉デザイナー・河内直哉のケーススタディ

シャツの袖と自然に馴染むか、リングとのバランス感は絶妙か。あるいは、腕から外したときにどのように飾るのか。どの一本を選び、どう付き合うのか、そこに“スタイル”というものが生まれるのかもしれません。〈THE DAY〉デザイナー・河内直哉が語る時計とスタイル論。

photo: Hiroshi Nakamura / text: Keisuke Kimura

袖口にスマートに収まること。ミリ単位の腕時計の美学

〈ザ・デイ〉のデザイナーとして活躍する河内直哉さんが、本格的に腕時計を着け始めて約10年。回り道もしてきたが、今は購入する際の明確な基準がいくつかあるという。

「ケースのサイズは絶対に40mm以下。それより大きいと日本人の手首に載せたときに負けてしまうんです」

理想のサイズ感は33mmから38mm、ベストは36mmだ。サイズへのこだわりは、毎日のように着るシャツとの相性にも直結する。大きすぎると袖口がもたついてしまうし、厚さも13mmを超えると、存在感が強くなりすぎてしまう。

次に大切にしていることはコンディション。その証拠に、ボックスに並ぶコレクションはヴィンテージが多いにもかかわらず、どれも傷一つ見当たらない。加えて、ほとんどがノンポリッシュ(未研磨)だという。

〈セイコー〉の「アルピニスト」、〈セイコー〉の「SBTH007」
〈セイコー〉の「アルピニスト」や、海外では「畳」の愛称で知られる〈グランドセイコー〉の稀少モデルを中心に90年代の国産のものが並ぶ。現行では〈セイコー〉「SBTH007」がお気に入り。

「誰かがつけた傷を背負うのが嫌なんです(笑)。磨きがかかっているものもエッジがだれてしまっていて、腕に載せてもシャキッとしないんですよね」

見た目は大事だが、あくまで腕時計は「時間を知るための道具」と捉える。過度な装飾より実用性を重視し、視認性も良くなくてはならない。

「それらの基準をクリアしたものなら、稀少性も価格も気にせず買っちゃうんです」だからこそ、数万円から驚く値段のものまで、幅広いラインナップがボックスには収納されている。

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