ロボットなのにセクシーで瑞々しい!空山基の大規模レトロスペクティブ展、絶賛開催中

世界にその名を知らしめた「Sexy Robot」やペットロボット「AIBO」のデザインなど、平面から彫刻、映像まで幅広い制作を続けるアート界の巨匠、空山基(はじめ)。そんな彼をファインダー越しに見つめる写真家・中野道に、空山作品の魅力を語ってもらった。

text: Kaz Yuzawa

語ってくれた人:中野 道

なかの・みち/1989年アメリカ・ノースカロライナ州生まれ。東京在住。写真家、映像作家、ミュージシャン。ファッションからドキュメンタリーまで幅広い分野でオリジナルな表現を続ける。加えて、ノイズロックバンド〈Modern Jazz War〉のギター&ボーカルの顔も。
HP:www.michinakano.com/

空山さんのロボットがグラビア写真よりセクシーな理由

この回顧展のタイトルで、空山さんが制作テーマにする「光・透明・反射」は、僕ら写真家にとっても永遠のテーマです。でも写真家は光を捉えますが、空山さんはそれを描き出してしまう。その観察眼と技術力は本当にすごいと思います。

Untitled (1999) ペットロボット「AIBO」のデザイン原画
Untitled (1999)
ペットロボット「AIBO」のデザイン原画
©Hajime Sorayama. Courtesy of NANZUKA

中でも僕が一番驚かされるのは、ロボットの瑞々しいテクスチャー。今や写真のレタッチは当たり前ですが、レタッチされたグラビア写真の肌はどこか平板で艶っぽさが失われがち。その点、空山さんが光の反射を生かして描くロボットの肌は、生命を感じさせてずっとセクシーなんですよ。ロボットなのに!

そしてモチーフが、伝統的な人体の黄金比に則(のっと)っているかのように美しいのも特徴的。特に張りのある大腿部からスラリと伸びた膝下への流れは完璧な造形美です。

その一方でいいと思えば3Dプリンターなどの最新技術も採り入れる。巨匠になってもなお、自分の信じる美を柔軟に追求する空山さんの制作姿勢には頭が下がります。

Untitled (2023) 
Untitled(2023)
©Hajime Sorayama. Courtesy of NANZUKA

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