おもちゃは人間にのみ与えられたものか?
おもちゃは人間だけがもつものなのだろうか。答えはノーだ。動物にもおもちゃをもつ種がいる。サルなんかは想像しやすいだろうが、意外な動物もいる。
例えばコツメカワウソ。このコツメカワウソという動物はとにかく好奇心が旺盛で、遊び心がある。生息域はシンガポールやインドネシア、ベトナムやタイなど東南アジア広範囲にわたるが、国際自然保護連合のレッドリストで危急種に指定されている希少な動物だ。
戯れあったり、枝で遊ぶことは他の動物にもあるだろう。しかしコツメカワウソがちょっと面白いのは、野生下においてお気に入りの石を持っていることだ。彼らは器用な手を使い、仰向けになりながらジャグリングという遊びをする。2つの石で行う個体もいるが、3つ以上でジャグリングをする手練れもいる。
これは見事なクリエイションだ。ぜひYouTubeで見て欲しい。私は動物園で何度かトライをしているが生ジャグリングには未だ出会えていない。
カワウソの話がだいぶ膨らんでしまったが、伝えたいことはカワウソのことではない。遊ぶという行為は、人間の子供だけに許された行為ではない。もっと自由で大らかな考えのもと、大人だってもっと遊んでも良いはずだ。
特集で取材した解剖学者の養老孟司さんは、江戸には子どもと大人が真剣に遊ぶ文化があったという。プロダクトデザイナーの柳宗理も、詩人の谷川俊太郎も、いつもおもちゃを手元におき、遊び心を忘れない大人たちだった。
この特集はおもちゃの特集だ。しかし、仕事術の特集であり、生き様を考える特集でもある。
いつまでも遊び心を忘れない大人でいたいですね。
