丁寧な肌の手入れと、なにげないかっこよさ
2025年の5月、ヘアメイクアーティストのAMANOさんが念願だった理容室を東京・笹塚にオープンした。その名は、〈handsam〉。
「目指したのはかつてロンドンにあった美容室〈Cuts〉。将来を考えた時、ローカルのおじさんから子供に交じって有名クリエイターも通うような“町の床屋の親父”になりたいなと思ったんです」
美容師からキャリアをスタートさせたAMANOさんだが、やりたかったのはあくまで理容室。両者を大きく分ける違いは、カミソリを使えるかどうか。AMANOさんが提案する清潔感も、まずはシェービングから幕を開ける。
「シェービングはヒゲや顔の産毛を剃るだけでなく、角質も取ってくれるんです。だから、施術後は肌の色合いがワントーン上がって、見た目も健康的になるので、実は女性にもおすすめです。あと、男性って年をとると変なところから毛が生えてくるじゃないですか。耳の入口とか(笑)。そういうのも丁寧に剃ってあげるだけで、清潔感は生まれてくるんです」
家でヒゲを剃る際、電動シェーバーを使うという人は少なくないだろう。しかし、どんなに高性能なものでも、カミソリほど深くは剃れない。理容室の仕上がりには遠く及ばなくとも、ひとまず家でもカミソリに持ち替えてみることが、大人の清潔感への近道かも。
「アフターシェーブローションってパッケージはかっこよくても、においがどうも好きになれないんですよ。なんか独特な“おじさん臭さ”があるっていうか(笑)」
シェービング後、そう言ってAMANOさんが取り出したのは、〈KIEHL'S〉の保湿クリームだ。
「これは香りも軽くて、テカりやベタつきも抑えられるので、重宝しています。男性の肌は脂分が多くてテカりやすいじゃないですか。それを抑えてあげれば、見た目がより爽やかになります」
こまめにヒゲを剃ったとしても、肌が脂ぎっていては清潔とは言えない。スルーしがちなアフターケアも必要不可欠な手順なのだ。


耳とおでこを見せるのが清潔感のあるヘアスタイル
かくしてベースは整った。あとはヘアスタイリングを残すのみ。ただし、今回モデルを務めてくれた俳優の奥野瑛太さんは、仕事のため髪の長さを大きく変えられない。そこでAMANOさんが教えてくれたのは、どんな長さでも応用が効くスタイリングの技だった。

「男性の場合、ナチュラルで何もしてないように見える髪形こそ、かっこいいと僕は思うんですよ。今回もそこを意識しました。そのうえで清潔感を出すポイントは、耳を出すこと、そして奥野さんのように前髪が長い場合は、がっつり分け目は作らず、おでこを見せるようにセットすることですかね。僕がそうなんですが、そもそも前髪をおでこが隠れない短さにしちゃうのもいいと思います」
その際、スタイリング剤はマットなタイプが好ましいという。
「ツヤが出すぎると、“セットしてる感”が逆に悪目立ちすると思うので。今回は〈FIRSTHAND〉のクレイポマードをよく馴染ませて仕上げました。これはポマードなのに、ツヤ感があまり出ないのがいいんです。ホールド力はあるので、癖毛だったり、頭のはちが張っているせいでサイドの毛が野暮ったくなりがちな人にもおすすめ。
しかも、地球に優しい材料で作られている。お店でこれと一緒に扱っている〈O,Douds〉のポマードもクリームタイプで、自然由来の原料から作られているんですが、今っぽいですよね。ちなみに、僕はこれまで香水は苦手だったんですが、お店を始めてからは〈O,Douds〉のパフュームをつけています。体臭も清潔感に直結しますからね」

清潔感のためのコスメ
