各地に潜む、知らない食材、知らない料理と接触する
いつもの食材を、少し違う調理法で作ってみたり、新しい器に盛り付けてみたりする。そんな小さな変化も私にとっては立派な冒険。ましてや、初めての料理や食材との出会いは、それだけで大冒険です。
『バベットの晩餐会』は、デンマークの漁村に住む姉妹の家で晩餐会が行われることになり、フランスから亡命してきた家政婦バベットが本格的なフランス料理を振る舞います。姉妹や参加者たちは初めて口にする味に戸惑いながらも、料理のおいしさに心をほどいていきます。料理の偉大な力を再確認した映画でした。

『中国手仕事紀行』は、民芸店を営む奥村さんが各地の民芸品を訪ね歩く旅の記録。現地の料理も豊富に登場し、山盛りの豚レバーをドクダミの根のタレで食べたり、動物の胃の消化液を味わったりと、食材も調理法も未知の世界。世界にはまだまだ知らない味が無数にあるんだと、ページをめくるたびワクワクします。

手仕事の民具を求めて国内外を旅する生活雑貨店〈みんげい おくむら〉の店主が中国の奥地を旅した記録。グルメな著者が舌鼓を打った中華料理も多数登場する。著:奥村忍/写真:在本彌生/青幻舎/2,970円。