3つのポイント
1.八女茶を使ったドリンクやカクテルを提案
2.店主は話題のブランドを手がけるクリエイター
3.家具、音響設備など隅々にまで見どころが
雑居ビルの4階の非日常。あえて一人で訪れたいカフェバー
漠然としたアイデアを言語化し、デザインやサービスに落とし込む。それはブランドプランナーとして、カフェから病院まで様々な施設をブランディングし、「バーバリスト」(美文家)を自称するペ・ジェヒのクライテリアでもある。
彼女の最新のプロジェクトが乙支路(ウルチロ)の古い印刷街に7年の構想を経て開いた店〈ASASI〉だ。思い描いたフレーズは「役に立たないけれど、美しい場所」。福岡〈山科茶舗〉から取り寄せる八女(やめ)産の抹茶とほうじ茶を主軸に、昼はティーベースのドリンクや独創的なスイーツ、夜はお茶をインフュージョンしたカクテルバーとして営業する。

「複雑な都市の中、毎日の生活から距離を置く。ビジネス街でもある乙支路で、“非日常の慰め”を届けたい。韓国にもお茶の産地はありますが、八女茶を選んだのは私たちが追求する食と香りの方向性に合致したから。深い旨味と濃度は他の素材とのブレンドにも向いています」
ペの美的感覚はデザイン面にも行き渡っている。「ミニマルな装飾主義」と解釈するアールデコの要素や、敬愛するエリック・ロメールの映画の世界観から着想し、まるでオブジェのように柱が配された、クリーンな空間が印象的だ。新潟・燕の無形文化財工房〈玉川堂〉の急須に、韓国人デザイナー、キム・ミンソンのウォールランプ、〈タンノイ〉のヴィンテージスピーカー。アイテム一つ一つのストーリーにも思いを馳せてしまう。



