壱岐に伝わる鬼退治伝説のワンシーンを描いた凧
長崎県壱岐市に伝わる「鬼凧(おんだこ)」は、古くから伝わる鬼退治伝説に由来する凧として知られています。
かつて壱岐島が「鬼ヶ島」と呼ばれていた頃、人々を苦しめる鬼たちを討つ命を受けた百合若大臣という武者がやってきました。彼が鬼の首領の首をはねると、その首は宙を飛び、百合若大臣の兜(かぶと)に噛みついたそうです。鬼凧はその様子を描いた凧です。

鬼凧の製作は、今も職人による手仕事で行われており、凧の骨となる材料の竹ヒゴに至るまで、地元で採れる破竹や女竹を丁寧に割って作られています。竹ヒゴを組み合わせて骨組みを整え、和紙を張り込んで作った凧の土台に、力強い筆致で彩色を施して完成です。
凧の顔は一枚一枚異なり、怒り・悲しみ・祈りなど、鬼の内面が宿るかのような表現がされています。
