イアン・ブラウンが
22万人ライブのステージに
向かう瞬間
ザ・ストーン・ローゼズが再結成し、マンチェスターのヒートンパークで計22万人を動員したライブを行うまでを追ったドキュメンタリー。
電気グルーヴのドキュメンタリー(『DENKI GROOVE THE MOVIE?』2015年)を作ったときにこれを参考にしました。構成がめちゃめちゃいいんです。
イアン・ブラウンがファンとハイタッチしながらステージに向かうシーンから入るんですが、それをハイスピードカメラで撮るという、絶対カッコいいやつで(笑)。しかも、そこに巨匠アルフレッド・ヒッチコックのインタビュー音声が重なるのも最高なんです。

ローゼズとは関係ない「幸せとは何か」という質問に答えるものですが、それをフリにして映画は始まり、ローゼズの結成から解散までの歴史が描かれる。
そして、15年ぶりにメンバーが再会、ライブに臨むことになるんですが、ラスト、ヒートンパークのシーンに入るところで再びヒッチコック。
「カメラはありのままのすべてを受け入れる。何も拒まず、何も執着せず、何も恐れず、何も求めず、何も憎まず、何も愛さず」。映像を撮る者と撮られる者の関係性を述べる言葉なんですが、これぞドキュメンタリーの真髄だと思います。
