生きる意味を追求し続ける“冒険者”星野道夫の姿勢
僕にとって、冒険者といえば写真家の星野道夫さんです。命を懸けて、自然を撮影し続けた彼の生きざまこそ冒険なのではないでしょうか。今でも作品や生き方を通して、自然の壮大さと厳しさ、人の儚(はかな)さを伝えてくれています。
『地球交響曲(ガイアシンフォニー)第三番』には、星野さんのほか、宇宙物理学者フリーマン・ダイソンさんや航海師ナイノア・トンプソンさんが登場。出演者たちは皆、人生を懸けて地球やあらゆる生命に敬意を払い、その偉大さを理解しようと向き合っています。その姿勢に深く心を打たれました。

『長い旅の途上』は、星野さんの写真だけでなく言葉にも触れたくて手に取った一冊。タイトルの「途上」という言葉から、人生とは、生かされている意味を一生かけて探る冒険なのだ、とのメッセージを受け取りました。どちらも、地球上に生かされていることを忘れず、おごらずに生きる大切さを教えてくれる作品です。

ヒグマの襲撃に遭い、1996年に急逝した星野道夫。死後に未発表のエッセイをまとめた遺稿集。撮影のフィールドとしたアラスカでの出来事を綴り、写真も多数収録されている。著:星野道夫/文春文庫/902円。