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〈ランドスケーププロダクツ〉設計の、好きな家具やクラフトに寄り添う清々しくプレーンな建築

清々しい空間を演出する、好みな家具やクラフト。愛知県に暮らす岡林広之さんの住む家は、それらを素敵に配置した、プレーンな建築だった。

photo: Sayuki Inoue / text: Asuka Ochi / edit: Tami Okano

暮らす人:岡林広之(メーカー勤務)

デザインの遊びが際立つ、真っ白なリビング

愛知県の三河安城駅から車で10分ほどの住宅街。両側を道路が走る敷地に2階建ての家を構えた、会社員の岡林広之さん。

インテリアショップ〈プレイマウンテン〉が好きで、もし将来、家を建てるなら同店の母体である〈ランドスケーププロダクツ〉に設計をお願いしたいと、長年考えていたという。その夢を叶えたのは、2022年のこと。2018年末の依頼からコロナ禍を挟んで、実に3年がかりのプロジェクトとなった。

「家具やクラフトに興味を持ったのも、20代で通い始めた地元のショップで〈ランドスケープ〉のプロダクトと出会ったのがきっかけでした。敷地は車通りの激しい道に面しているので、見晴らしのいい2階をリビングにしたいという希望だけ最初にお伝えして、あとは担当の片山貴之さんらとプランやイメージをやりとりしながら進めていきました」

2階は部屋を仕切らず、天井高のあるリビングをメインにして、ダイニングやキッチンもひとまとまりの大きな空間に。対する1階には、寝室や収納、浴室など、クローズドな用途をまとめた。約38坪のコンパクトな住宅だが、夫婦が好きで少しずつ買い集めた家具や小物、アートピースを並べるための場所も十分に取られている。

岡林さんが以前から関心があったのは、住宅ならヘリット・リートフェルトのシュレーダー邸、デザイナーならアルヴァ・アアルト。

「自分たちが好きなものを伝える中で、片山さんからも多くの提案をもらった。そのなかから一つ一つ、家に備え付けるものを選んでいく作業が楽しかったですね。家を建てることで、建築やデザインの知識が広がり、好きなものが今まで以上に増えました」

清々しい白さの中に夫婦の好きなものたちが映えるシンプルな造りだが、ビビッドな差し色、三角屋根の天窓から注ぐ光の模様の複雑さなどが、空間を豊かに彩っている。建築とその細部とが、心地よく共鳴している住まいだ。