タイアートの現在地がわかる。アートライター・坂口千秋が選ぶスポット4選

2024年、5年ぶりにバンコクを訪れたアートライター・坂口千秋さん。彼女が目にしたのは、かつてのイメージを軽やかに更新する、いまのタイアートシーンの熱量だった。そんなタイアートの現在地がわかるスポットを坂口さんに案内してもらった。

photo: Satomi Matsui / text: Chinami Hirahara(Galleries) / interview & text: BRUTUS(Sakaguchi) / special thanks: Eiji Sumi

バンコクのアートシーンが盛り上がっている

「有名作家が多数所属する〈バンコク・シティシティ・ギャラリー〉のように世界的認知度が高いのは数軒ですが」と前置きしつつ、現在のタイアートを知るのにいい4軒を紹介してくれた。特に、「ギャラリーと美術館の中間的な役割を担う〈ジム・トンプソン・アート・センター〉は、作家やオルタナティブスペースが主導した2000年代タイアートシーンの精神性を維持する貴重な存在」と言う。

毎年『タイランド・ビエンナーレ』(25年は11月からプーケットで開催)と『バンコク・アート・ビエンナーレ』が交互に行われ、国際的注目度は高い。年末には、タイ屈指のコレクターだった故・ペッチさんが構想した〈Dib国際現代美術館〉も開館予定。「バンコクでのアート巡り、今が行き時です」

タイアートの現在地がわかるアートスポット4選

Jim Thompson Art Center

“タイアート界のゴッドマザー”率いる現代アートの発信拠点

“タイアート界の母”クリッティヤー・カーウィーウォンがディレクター。「アジアの地政学をテーマにトークや展示も行う、国際的なアートのハブ」(坂口さん)。毎年12月に自社農場でアート・オン・ファームを開催。

Gallery VER

地元と国際的アートシーンの懸け橋

タイを代表する現代美術家リクリット・ティラヴァーニャが共同設立者。アーティストたちが自由に表現できる場を広げるため、時には〈Gallery VER〉を飛び出し他会場での展示を行うことも。「まさにコマーシャルギャラリーのオルタナティブ」(坂口さん)。

Nova Contemporary

記憶と社会を揺さぶる現代アートの交差点

タイを中心に東南アジアの多様な現代アートシーンを紹介。「いつも興味深い作家を扱っています。歴史と記憶を詩的に紡ぐアリン・ルンジャーン、カウィータ・ヴァタナジャンクールの体を張った映像は注目です」(坂口さん)。

JWD Art Space

タイ初のギャラリー兼アートロジスティクス

約1,300m2の広さに5つのギャラリーを持つ、ギャラリー兼アートロジスティクス。「最初に行った時、若手作家やキュレーターの展示に多くの若者が集まり熱気がすごくて。自由を謳歌してる場所だと感じました」(坂口さん)。

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