
すべての可能な子供たち│選者 樋口恭介(SF作家)
テクノロジーを科学技術に限らずあらゆる道具や芸術・学問をも含む概念と捉え、その裏にある原理「テクニウム」の本質を考察する。「テクノロジー対人間」という図式をひっくり返す、『WIRED』創刊編集長による集大成的な大著。みすず書房/4,500円。
テクノロジーを科学技術に限らずあらゆる道具や芸術・学問をも含む概念と捉え、その裏にある原理「テクニウム」の本質を考察する。「テクノロジー対人間」という図式をひっくり返す、『WIRED』創刊編集長による集大成的な大著。みすず書房/4,500円。
タイトルの通り、哲学者デカルトは人間が厳密に思考するための規則、いわば、思考そのもののマニュアルを考えた。しかしまた、厳密なルールに従った思考はまるで機械の思考。コンピューター的発想を生む母体となったといえる。岩波文庫/品切れ。
人工知能などの進化がめざましい昨今、SF的な未来の到来に不安を覚える人も多いのでは? 『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』は、著者の吉川浩満さんが新旧文理、膨大な関連書物を読み解き、ポストヒューマン時代について考察した「人間の今と未来について考える」入門書。“歩く本棚”こと吉川さんに、今読むべきテクノロジー系書籍について聞いた。
ポストヒューマン時代というと、多くの方が未来のことだと思う
ずっと考えているのは1年生から6年生まで全校生徒を人工知能にして、学校教育をディープラーニングすることです。前段として、人工知能は進化しているのに、教育材料が足りないことが問題になっているという状況があります。学校教育のような段階的な教育をロボットは受けていないので、義務教育を受けてない状態で採用されて、いきなり即戦力にされるんだけど、すぐ「使えない」とか言われて超可哀想なんです。それに対して、
川内倫子の写真集、『ILLUMINANCE』を手に、スパイク・ジョーンズが東京にやってきた。この写真集は最新作『her/世界でひとつの彼女』の最初のインスピレーション源で、LAのARCANA書店で出会って以来、ずっとスパイクの案内灯となり映画を導いてきた。たくさんの付箋が貼られた写真集を差し出し、「サインしてください」と言うスパイク。彼の作品へのアプローチにシンパシーを感じていたと言う川内倫子が迎